【祖師ヶ谷大蔵駅近くの洋食】居抜き店舗買取成功事例

2025年7月31日

東京都世田谷区にあるエリア、祖師ヶ谷大蔵駅近くの洋食屋を買取の神様が引き受けました。
今回は小田急線・祖師谷大蔵駅から徒歩3分、住宅と商業のバランスが絶妙なこのエリアで営業していた隠れ家的バル「BAR CARBON」の買取ストーリーです。
地中海スタイルをベースとしたワインとタパスを楽しめるバルとして地域に根付こうと試みていたBAR CARBONですが、地元に根差す飲みニーズとのミスマッチや価格帯のギャップ、地域的に強い「家庭食ニーズ」に合わず、買取の神様に相談をいただきました。
BAR CARBONの閉店事例から読み解くリスクと教訓、そしてこのエリアでの成功のカギをご紹介します。

居抜き店舗の概要

エリア	東京都世田谷区祖師谷大蔵駅
最寄り駅	祖師谷大蔵駅から徒歩3分
面積	約9.74坪(32.2㎡)
階数	1階
買取額（造作譲渡代金）	2,000,000円（税込）
前業態	肉バル（BAR CARBON）
閉店理由	業績不振
営業年数	1年半

買取契約の経緯

2025年初頭、私たちが目をつけたのは東京都世田谷区砧8丁目に静かに佇む「BAR CARBON」でした。
木目を活かした内装や、L字カウンターを基調とした温かみのあるレイアウトは、明らかに“飲食人がこだわってつくった空間”を感じました。
現地視察を行った際、設備・動線ともにほぼ手直し不要な状態であり、カウンター主体（8席前後）、トイレ・厨房完備
電気・ガス・グリストラップ等設備の状態良好、とすぐに転用できる条件が揃っていました。

そのあとの決断は早く、2025年3月正式に造作譲渡価格200万円で取引が成立。
売主のオーナー様からも「業態変更で再起されるなら嬉しい」と温かいコメントを頂きました。

BAR CARBON　閉店理由

業態特性のミスマッチ

スペイン風バルは「サク飲み」「立ち飲み」よりも非日常性や演出性が重要といえるでしょう。
しかし、祖師谷大蔵のような住宅街では「価格と実用性」が重視されがちです。
このようにエリアによっては、強みや個性がマイナスの影響を与えてしまうことが考えられます。
BAR CARBONは店内装飾やコンセプトは作り込まれていたものの、ニーズとのミスマッチが閉店を招いた可能性が高いでしょう。

価格帯と客層のズレ

BAR CARBONの平均1人単価は4,000円超え。小規模バルは日常的に利用するよりも、少し特別な日に足を運びたくなる場所でもあります。普段使いにはやや高価で、常連化しにくいといった側面がこのエリアの特性に合わなかった可能性があります。祖師ヶ谷大蔵駅周辺のような「昔ながらの商店街」の雰囲気が残る地域では、目新しさに惹かれる新規顧客より、地域住民のリピート獲得に重きを置くべきだったのかもしれません。

外観や店内演出の地味さ

スペインバル系は外装と照明が魅力の一部と言われており、店頭での目立ち方が成否に直結するといえるでしょう。
同業態の他店を比較すると、目を引くほど豪華とは言えなかったかもしれません。
バルというコンセプトにあった外装や演出にすれば集客力も違ったでしょう。

担当者からのコメント

一番に目にとまったのは「この立地と内装、このサイズ感で“200万円の造作代”」という条件でした。もともと当社は、過去に同エリアで餃子居酒屋業態を展開し、地域ニーズの肌感覚や失敗から多くを学んでいたタイミングでした。だからこそ、「この店舗は、“失敗したバル”ではなく、“次につなげられる器”だ」と判断することができたのです。

祖師ヶ谷大蔵駅周辺で成功するカギ

BAR CARBONの教訓から、祖師ヶ谷大蔵駅周辺で成功するにはどういった要素が必要なのか見てみましょう。
重要な要素は主に5つ。「メニュー」「価格」「コンセプト」「店内レイアウト」「時間帯」をベストな状態にもっていければ成功すること間違いなしです。
以下はあくまで具体策に過ぎませんが、ここから自分のオリジナル要素を加えることで唯一無二のお店になります。
アイデアと地域の特性のバランスをみつつ、新たな人気店をぜひ生み出してください。

成功要素	具体策
地元密着型	地産地系や「この街でしか食べられない」という特別感をメニューに盛り込む
価格親和性	平均客単価を2,000円前後に設定するセット価格で明朗会計を提示する　など
明快なコンセプト	「焼鳥×クラフトサワー」や「おばんざい×日本酒」など明確なコンセプトで売り出す
シンプル＋小規模	テーブル2〜3卓＋カウンター中心の高回転型で組数を増やす
16時〜22時に合う	テイクアウトを併設し、18〜21時のピーク時に最大化するよう準備する