ラーメン屋が閉店する理由は?倒産の現状や閉店を防ぐための対策を解説

ラーメン屋の閉店には、売上や客数の伸び悩みだけでなく、原材料費や光熱費、人件費の上昇、人手不足などさまざまな要因が関係しています。経営を続けるには、閉店につながる原因を把握し、早めに対策することが大切です。
本記事では、ラーメン屋の閉店・倒産の現状や主な理由、閉店を防ぐための対策を解説します。営業継続が難しい場合の居抜き売却についても紹介するので、今後の店舗経営を考える際の参考にしてください。
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ラーメン屋の閉店・倒産の現状
ラーメン屋の閉店を考えるうえでは、閉店した店舗の営業年数や倒産件数などのデータが参考になります。まずは、ラーメン屋の閉店・倒産の現状を見ていきましょう。
調査対象となった閉店ラーメン店の62.7%は営業3年以内
株式会社シンクロ・フードによると、「飲食店ドットコム」に登録された造作譲渡情報3,692件を対象に、2016年1月から2023年12月までの閉店店舗を調査した結果、調査対象となった閉店ラーメン店の62.7%は営業3年以内でした。また、ラーメンを含む閉店しやすい業態では、3割以上が営業1年以内に閉店しています。
ただし、この調査はすでに閉店した店舗を営業年数別に集計したもので、すべての閉店ラーメン店を対象とした統計ではなく、「開業したラーメン店の62.7%が3年以内に閉店する」という意味でもありません。調査対象となった閉店済みのラーメン店では、比較的短期間で営業を終えた店舗が多かったと捉える必要があります。
※参考:株式会社シンクロ・フード│閉店したラーメン店、カフェの6割以上が3年以内に営業終了。飲食店で閉店しやすい業態とは?
2025年度のラーメン店倒産は57件と過去2番目の高水準
東京商工リサーチによると、2025年度のラーメン店倒産は57件で、前年度から21.2%増加しました。集計可能な2009年度以降では、2023年度の63件に次ぐ2番目の高水準です。原因別では「販売不振」が46件と全体の80.7%を占め、人手不足による倒産も8件と過去最多でした。
なお、この調査は負債1,000万円以上の企業倒産を対象としています。自主的な廃業などは含まれないため、「倒産件数=閉店したラーメン屋の総数」ではありません。
※参考:東京商工リサーチ│2025年度の「ラーメン店」倒産 過去2番目の57件 負債1億円以上が増加、効率化と付加価値が課題に
ラーメン屋が閉店する主な理由
ラーメン屋が閉店する背景には、単純な売上不足だけでなく、原材料費や光熱費、人件費の上昇など複数の要因があります。ここでは、主な閉店理由を解説します。
売上や客数が伸びない
ラーメン屋の営業を続けるには、仕入れや人件費、家賃、光熱費などを支払ったうえで利益を確保できるだけの売上が必要です。先述のとおり、2025年度のラーメン店倒産でも、販売不振が全体の80.7%を占めています。
一方、2025年度のラーメン店市場は8,855億円と過去最高になる見込みです。市場全体が縮小しているわけではないため、競合店との差別化や立地とターゲットの相性、リピーターの獲得など、個々の店舗の集客力や収益力が重要になります。
※参考:帝国データバンク│全国「ラーメン店」市場動向調査(2025年度)
原材料費や光熱費などの負担が増えている
ラーメンには麺や豚肉、海苔、メンマなど幅広い食材が使われます。さらに、スープを長時間炊く店舗ではガスや電気などの光熱費もかかります。
近年は幅広い原材料の仕入価格に加え、光熱費や人件費などのコストも上昇しています。コストの増加に合わせて価格を見直す方法もありますが、価格と提供する商品・サービスのバランスも考える必要があります。十分な価格転嫁ができなければ、売上を確保できても利益が残りにくくなる可能性があります。
人手不足や人件費の上昇が経営を圧迫する
ラーメン屋では、仕込みから調理、接客、片付けまで多くの業務が発生します。スタッフを十分に確保できなければ、営業時間や営業日を減らさなければならない場合もあります。
2025年度は、人手不足によるラーメン店の倒産が8件と過去最多となりました。このうち求人難が4件、人件費高騰が3件です。人材を確保するために賃金を引き上げれば人件費の負担も増えます。必要な人員を確保しつつ、少ない人数でも効率的に営業できる体制を整えることが重要です。
※参考:東京商工リサーチ│2025年度の「ラーメン店」倒産 過去2番目の57件 負債1億円以上が増加、効率化と付加価値が課題に
運転資金が不足する
売上があっても、手元に十分な資金がなければ営業を続けることはできません。ラーメン屋の経営では、材料の仕入れや人件費、家賃、光熱費などの支払いが継続的に発生します。借入金があれば、返済も必要です。
売上の落ち込みが続いたり、仕入価格や人件費などが上昇したりすると、利益が減って手元資金も少なくなりやすくなります。赤字が続けば資金繰りが厳しくなり、営業を維持できなくなる可能性があります。
日頃から収支だけでなく手元資金の状況も確認し、売上が一時的に落ち込んだ場合でも必要な支払いを続けられるよう備えておくことが大切です。
店主の体調不良などで営業を続けられない
小規模なラーメン屋では、仕込みや調理など重要な業務を店主が担っていることがあります。その場合、店主が体調を崩して働けなくなると、営業日数を減らしたり、休業したりしなければならない可能性があります。
特定の人にしかできない業務が多いほど、欠員が店舗運営へ直接影響します。業務手順を共有するなど、店主や一部のスタッフだけに業務や技術が集中しすぎない体制を整えておくことも大切です。
ラーメン屋の閉店を防ぐための対策
経営上の問題を早い段階で把握して改善すれば、営業を継続できる可能性があります。まずは売上やコスト、手元資金などを確認して経営状況を把握し、そのうえでメニューや価格、集客、店舗運営を見直しましょう。ここでは、ラーメン屋の閉店を防ぐために取り組みたい対策を紹介します。
売上とコストを把握して利益・資金繰りを確認する
経営状況を判断する際は、売上だけでなく、売上原価や人件費、家賃、光熱費などを差し引いたあとに、どの程度の利益が残っているかを確認しましょう。売上が伸びていても、原材料費や人件費などが増えていれば、十分な利益を確保できていない場合があります。食材ごとの原価や廃棄量、仕入れ量、各メニューの利益率などを定期的に確認することが大切です。
利益が少ない場合は、食材ロスの削減や仕入れ先・仕入れ量の見直し、利益率の低いメニューの改善などを検討します。
あわせて、利益だけでなく手元資金の状況も確認しましょう。今後の入金や、仕入れ代・人件費・家賃・借入金の返済などの支払いを把握し、売上が一時的に落ち込んでも必要な支払いを続けられるか確認しておくことが重要です。

メニューや価格設定を見直す
原材料費などが上昇している場合、従来と同じメニューや価格を維持していると、売上が変わらなくても利益が減少する可能性があります。原価と販売価格のバランスを確認し、必要に応じてメニュー構成や価格を見直しましょう。
一律に値上げするだけでなく、トッピングやセット商品の充実、利益を確保しやすい商品の強化などによって客単価を高める方法もあります。商品の需要や原価を確認しながら、自店に合った方法を検討することが重要です。
リピーターを増やす
安定した売上を確保するには、新規客の獲得だけでなく、一度来店した顧客に再び利用してもらうことも重要です。味だけでなく、接客や提供スピード、店内の清潔さなどを見直し、再来店につながる店舗づくりを意識しましょう。
また、SNSで新メニューや営業時間を発信したり、Googleマップなどの店舗情報を最新の状態に保ったりすることも、来店のきっかけづくりにつながります。
人手不足に対応できる店舗運営を整える
人手不足への対応では、採用を増やすだけでなく、少ない人数でも営業しやすい仕組みを整えることが重要です。
たとえば、券売機やタブレット注文を導入する、仕込み工程を効率化する、メニュー数を見直すなどの方法があります。店舗によっては注文システムやセントラルキッチンなどを活用し、省力化や品質の安定化を図る方法も考えられます。
また、仕込みや調理などの業務が店主や一部のスタッフだけに集中している場合は、業務手順を共有するなど、特定の人が不在でも店舗運営への影響を抑えられる体制づくりを検討しましょう。店舗規模や予算に合わせて、負担の大きい業務から効率化を進めることが大切です。

経営改善をしても営業継続が難しい場合は早めに閉店・売却を検討する
売上やコスト、メニュー、店舗運営などを見直しても赤字が続き、手元資金が減っている場合は、営業継続だけに固執せず、閉店や店舗売却も含めて今後の方針を検討することが大切です。
資金が不足してから閉店準備を始めると、原状回復費用など閉店に必要な資金を確保できなくなる可能性があります。経営状況に不安を感じた段階で、営業を継続する場合と閉店・売却する場合の両方を比較し、今後の選択肢を整理しておきましょう。


ラーメン屋を閉店するなら居抜き売却も選択肢
ラーメン屋の営業を続けることが難しくなった場合、設備などを撤去して退去するだけでなく、内装や設備を残した状態で売却する「居抜き売却」も選択肢になります。
設備や内装を残したまま売却できる場合がある
居抜き売却とは、店舗の内装や厨房設備などを残した状態で、次の事業者へ引き継ぐ方法です。設備や内装に価値があれば造作譲渡料を得られる可能性があるほか、原状回復工事の負担を軽減できる場合があります。ラーメン屋では、製麺機やゆで麺機、冷蔵・冷凍設備、製氷機、換気設備、給排水設備などが査定時の確認対象になります。
ただし、賃貸借契約で原状回復義務が定められている場合でも、貸主との合意によって居抜きで退去できるケースがあります。まずは契約内容を確認し、貸主の承諾を得ることが必要です。
また、リース品など店舗側に所有権がない設備は原則として自由に譲渡できないため、設備ごとの所有者も確認しておきましょう。

閉店を決めたら早めに売却の相談をする
居抜き売却を進めるには、賃貸借契約の確認や貸主との調整、査定、買い手探しなどが必要です。退去期限の直前になってから動くと、十分な売却期間を確保できず、居抜きで売却する選択肢が狭まる可能性があります。
閉店を検討し始めた段階で店舗売却の専門業者へ相談し、店舗にどの程度の価値があるのか、居抜き売却が可能なのかを確認しておくとよいでしょう。「買取の神様」では、ラーメン店をはじめとする飲食店の居抜き売却・買取をサポートしています。
ラーメン屋の経営が難しいときは早めに今後の選択肢を検討しよう
ラーメン屋の閉店には、販売不振だけでなく、原材料費や光熱費、人件費の上昇、人手不足、資金繰りなど複数の要因が関係します。まずは売上とコストを把握し、メニューや価格、店舗運営を見直すことが大切です。
それでも営業継続が難しい場合は、資金に余裕があるうちに閉店や居抜き売却も含めて今後の方針を検討しましょう。「買取の神様」では、移転・閉店を検討されているオーナー様の店舗の売却相談を承ります。弊社は飲食店運営を行っているため、一般的な不動産会社で発生する仲介手数料が発生せず、査定額がそのまま残ります。相談・査定を無料で行っているので、お気軽にお問い合わせください。
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