大師前駅│門前町の情緒と暮らしやすさが調和する親しみ深い街

足立区にある大師前駅は、東武大師線の終点で西新井大師の最寄り駅です。初詣には多くの参拝客でにぎわう一方、周辺は住宅街や商店街が広がり、下町らしい落ち着いた雰囲気が残ります。この記事では、大師前駅の特徴や周辺の飲食店情報、開業を検討する人に向けた店舗賃料相場を紹介します。

目次

大師前駅

所在地東京都足立区西新井1-3-1
路線・乗降者数12,621人
前後駅東武鉄道大師線 西葛西駅→西新井駅

参照:東武鉄道「駅情報(乗降人員) 2024年度」

大師前駅前の特徴

大師前駅は東武鉄道で最大規模の無人駅で、東京23区内では数少ない無人駅のひとつです。改札口には自動改札機や券売機が設置されておらず、他の都内駅とは異なる素朴な雰囲気を残しています。1面1線のシンプルな構造で、西新井大師へのアクセスを担う玄関口として利用されています。

駅前からは總持寺へ続く参道が伸び、和菓子店や団子屋、飲食店が並び、参拝帰りの人々でにぎわうのが特徴です。正月には露店も立ち並び、観光客と地元住民が入り交じる活気に包まれます。一方で、駅を少し離れると落ち着いた住宅地が広がり、日常生活の利便性と門前町らしいにぎわいの両方を感じられるエリアとなっています。

各出口の特徴

正面口(南側)

駅前広場に面しており、西新井大師 總持寺へ続く参道に直結している出口です。初詣の時期には特に混雑し、露店や土産物店、和菓子店が立ち並ぶにぎやかな雰囲気が漂います。参拝客の利用が圧倒的に多い出口で、観光拠点としての役割を担っています。

北口(裏口)

住宅街側に位置し、地域住民の生活動線として利用されています。正面口のような観光色は薄く、近隣の学校や住宅地にアクセスする際に便利です。静かな雰囲気で、通勤・通学や日常の買い物など地元住民の利用が中心です。

大師前駅周辺の飲食店情報

大師前駅周辺の飲食店数

311件

業態別飲食店数

和食83件
洋食・西洋料理16件
中華23件
アジア・エスニック15件
カレー8件
焼き肉・ホルモン18件
居酒屋66件
ラーメン23件
カフェ・喫茶店38件
バー12件

参照:食べログ(2025年9月現在)

大師前駅周辺は和食や居酒屋が多く、参拝客から地元住民まで幅広く利用されています。昔ながらの喫茶店やカフェも点在し、落ち着いた雰囲気で過ごせるのが魅力です。ラーメンや中華など日常的に使いやすい店も揃う一方、カレーやエスニック系は少なめで、新しい業態に可能性のあるエリアといえます。

大師前駅周辺の人気カフェ

かふぇすぅる

大師前駅から徒歩7分、西新井大師参道近くにある「かふぇすぅる」は、木の温もりあふれる落ち着いた雰囲気のカフェです。昔ながらの喫茶店らしさと可愛らしいカフェの空気を併せ持ち、幅広い世代に親しまれています。

人気はハンドドリップのコーヒーと、ピザトーストやBLTサンド、パンケーキなどが揃うモーニングセット。サラダやヨーグルトも付いており、バランスよく朝食を楽しめます。店内は広めでWi-Fiも完備されていて、観光客から地元の人までゆったり過ごせる癒しの空間です。

甘味処 なごみ庵

西新井大師参道にある「甘味処 なごみ庵」は、大師前駅から徒歩3分の場所にある人気の甘味処です。名物は自家製あんこをたっぷり詰め込んだ鯛焼きで、十勝あんこやカスタードクリームなど定番の味わいが楽しめます。

夏季限定のかき氷も評判で、天然氷を使った「まるごとピーチ」は見た目も豪華で味の変化も楽しめる逸品。さらに牛すじの煮込みや磯部焼きといった軽食、かぼちゃプリンなどのスイーツもあり、幅広い世代に人気です。

珈琲 はんなり

大師前駅から徒歩7分の「珈琲 はんなり」は、季節ごとの限定スイーツで人気のカフェです。平日は食事中心、土日はケーキメインと営業形態が変わり、インスタで告知される限定メニューを目当てに多くの人が訪れます。

看板はチーズケーキで、桜や苺、大福を組み合わせた華やかな一品や、かぼちゃとのコラボなど個性的なラインナップが魅力。丁寧に淹れたコーヒーや自家製ドリンクとともに味わえる、温かみのある喫茶店です。

参照:食べログ(2025年9月現在)

店舗賃料相場

大師前駅の店舗賃料相場情報(直近1年間)

平均坪単価16,325円
最高坪単価28,696円
最低坪単価5,238円

大師前駅の平均賃料相場年別推移(2022年〜2025年)

2025年16,894円
2024年13,725円
2023年12,265円
2022年12,929円

参照:飲食店ドットコム「大師前駅の賃料相場情報」(2025年9月現在)

※2025年9月15日に取得したデータです。データは更新されている可能性があります。

大師前駅周辺の特徴

街の特徴

大師前駅は1931年(昭和6年)に東武大師線の終点駅として開業しました。駅名は、厄除けで知られる西新井大師 總持寺の「大師の前」に位置することに由来しています。古くから参拝客輸送を目的に整備された歴史を持ち、正月の初詣や大師まいりには多くの人でにぎわうなど、門前町としての文化が今も受け継がれています。

周辺は昔ながらの参道を中心に、甘味処や土産物店が軒を連ね、季節ごとに植木市や縁日が行われるなど地域の伝統行事も盛んです。また、西新井大師西公園をはじめとする緑地や、学校・公共施設が点在し、観光と日常生活が共存する街並みが広がっています。

近隣の公共施設・商業施設

東武ストア 大師前店(240m)

アリオ西新井(750m)

西新井警察署(884m)

近隣企業オフィス

三井住友銀行西新井支店(124m)

足立西郵便局(672m)

(株)トレジャー・ファクトリー(810m)

みずほ証券(株) プラネットブース足立(817m)

みずほ銀行足立支店(824m)

近隣学校

西新井小学校(414m)

足立区立第五中学校(533m)

東京都立足立工科高等学校(991m)

西新井看護専門学校(476m)

聖和看護専門学校(696m)

祭り・イベント

西新井大師 風鈴祭り(風鈴市)

毎年7月に西新井大師 總持寺で行われる夏の恒例行事です。境内には全国各地から集められた約250種類の風鈴が並び、涼やかな音色が参道を包み込みます。短冊に願いを託して結ぶ人や、ガラス風鈴の絵付け体験に参加する人も多く、訪れる人々が思い思いに夏のひとときを楽しめるのが魅力です。

境内を吹き抜ける風とともに鳴り響く音は、都会の中とは思えないほどの清涼感を与えてくれます。厄除けの寺として知られる西新井大師ならではの、祈りと涼を同時に感じられる行事として、地域住民から観光客まで幅広く親しまれています。

大師夏まつり

大師夏まつりは、毎年8月中旬に西新井大師 總持寺で開催される地域の一大イベントです。境内には櫓が組まれ、夕方から夜にかけて盆踊りの輪が広がります。子どもから大人まで多くの人が参加し、踊りや太鼓の音に合わせて夏の夜を楽しむ光景は、門前町らしい活気にあふれているのが特徴です。

祭りでは盆踊りのほか、阿波踊りや太鼓演舞といったパフォーマンスも披露され、参道には露店が並んでにぎわいを見せます。参拝とともに夏の風情を味わえる、大師前駅周辺ならではの風物詩といえるでしょう。

主要通り

大師参道(西新井大師参道商店街)

大師前駅から西新井大師 總持寺へと続く参道に広がる商店街で、古くから門前町として発展してきました。参道沿いには、団子や草餅、最中といった和菓子の老舗をはじめ、食堂や土産物店が並び、参拝帰りの人々が立ち寄る姿が多く見られます。

正月や縁日には露店が立ち並び、歩道が参拝客で埋め尽くされるのもこの通りならではの光景です。普段は地元の買い物客に親しまれる生活の通りでありながら、行事の時期には参拝と観光を兼ねて訪れる人が増える、地域を象徴する存在です。

尾竹橋通り

尾竹橋通りは、足立区から荒川区方面へと南北に延びる幹線道路で、大師前駅のすぐ東側を走っています。周辺は住宅地が広がる一方で、銀行や薬局、飲食店など生活に便利な施設も立地しており、地域の人々にとって欠かせない道路です。

交通量が多く、バス路線も通っているため、通勤や通学の移動手段として利用されるほか、西新井大師の参拝客が訪れる際のアクセス路としても機能しています。大師前駅周辺では、門前町の風情と現代的な生活道路の両方の側面を持つ通りといえるでしょう。

人気スポット

西新井大師 總持寺(西新井大師)

大師前駅の目の前にある西新井大師 總持寺は、関東厄除け三大師のひとつとして知られる真言宗豊山派の名刹です。826年に弘法大師空海がこの地を訪れ、病を癒すために井戸を掘ったことが寺の起源と伝えられています。

境内には大師堂や五重塔が立ち並び、四季折々の花に彩られる「花の名所」としても有名です。特に春の牡丹や桜、秋の紅葉は参拝とともに楽しめる見どころです。年間を通じて初詣や大師まいり、風鈴祭りや夏まつりなど多彩な行事が行われ、地元住民から観光客まで多くの人が訪れます。

駄菓子屋コスモ

駄菓子屋コスモは、大師前駅から歩いて行ける昔ながらの駄菓子屋です。昭和の空気を色濃く残した店内には、駄菓子や玩具がずらりと並び、子どもだけでなく大人にとっても懐かしい空間になっています。

数十円で買える定番のお菓子やくじ引き、瓶ラムネなど、昭和世代が子どもの頃に親しんだ品々が今も健在です。小さな店内ながら、地元の子どもたちが放課後に立ち寄る憩いの場であり、観光客にとっても「昭和レトロ」を体験できる貴重なスポットです。

門前 華永路商店街

門前 華永路商店街は、大師前駅から西新井大師 總持寺へと続く参道沿いに広がる商店街です。古くから門前町として栄え、和菓子店や団子屋、土産物店が軒を連ねています。

参拝客が食べ歩きを楽しんだり、縁日の時期には露店が並んだりと、昔ながらの門前文化を今に伝える通りです。老舗の和菓子や団子に加え、軽食や喫茶を提供する店もあり、観光客から地元住民まで幅広く利用されています。

西新井大師を中心に門前町の文化が息づく大師前駅

大師前駅は、西新井大師 總持寺の玄関口として知られ、初詣や大師まいりの季節には特に多くの人で活気づくエリアです。参道沿いには老舗の和菓子店や団子屋が並び、観光客や参拝客に親しまれてきました。一方で、普段は地元住民が利用する昔ながらの食堂や喫茶店が中心で、観光需要と日常利用の両方を取り込める点が特徴です。

飲食店を新規開業するなら、和菓子や軽食といった門前町らしさを意識するか、比較的少ないカフェやエスニック系で差別化を図るのも有効でしょう。

初期費用を抑えてスタートしたい方には、既存の設備や内装を活かせる「居抜き物件」が最適です。「居抜きの神様」では、大師前駅周辺をはじめとする物件を幅広く取り扱っています。新規開業を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

男の子3人を育てるママライターです。飲食店を経営していた両親の元で、美味しいものを食べて育ちました。現在は息子たちの野球の遠征先でお気に入りの飲食店を探すのが趣味です。満足してもらえる記事の執筆を心がけています。

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