「自分の店を持ちたいけど、初期費用が心配…」
そのような悩みを抱える方に注目されているのが、「間借り営業」という開業スタイルです。
間借り営業とは、既存の店舗や施設の一部を借りて営業する形態のことです。
2025年10月から放送されたTBSドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」では、主人公が間借り営業を活用して、リスクを抑えながらテスト開業に成功する姿が描かれ、大きな話題となりました。
しかし、いざ始めようと思っても「間借りでも営業許可って必要なの?」「どんな手続きがいるのだろう」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
結論、間借り営業でも営業許可を取得したほうがリスクが少なく済みます。
この記事では、間借り営業に必要な許可の種類や、営業許可を取得する流れについて詳しく解説します。
この記事を最後まで読めば、間借り営業をスムーズに始められ、本格的な開業への道筋も見えてくるでしょう。
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TBSドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」で飲食店の間借り営業が話題に
2025年10月から12月まで放送されたTBSドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は、夏帆さんと竹内涼真さんのW主演で、料理を通じて成長していく2人のロマンスコメディです。原作は、第26回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞した谷口菜津子氏による同名漫画となっています。
このドラマの最終回で注目を集めたのが、主人公が選んだ「間借り営業」という開業スタイルでした。既存店舗の空き時間を借りて自分の店を運営することで、主人公は初期投資を抑えながらテスト開業に成功します。
ドラマをきっかけに、間借り営業というスタイルを知った方も多いのではないでしょうか。
ドラマの中では華やかに描かれていますが、実際に間借り営業を始めるには、物件オーナーの許可や開業時の手続きが必要です。許可なく営業を始めてしまうと法律違反となり、営業停止などのペナルティを受ける可能性があります。
【飲食店】間借り営業に必要な許可や手続きを紹介

飲食店の間借り営業を始める際は、以下のような許可や資格の取得、手続きが必要です。
- 【必須】物件オーナーの許可
- 【必須】食品衛生責任者の取得
- 【推奨】保健所の営業許可
- 【必要な場合】防火管理者の資格
- 【必要な場合】深夜酒類提供飲食店営業届出
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
【必須】物件オーナーの許可
間借り営業を始める前に、物件オーナーの許可を必ず得る必要があります。
民法第612条では、以下のように賃借権の無断転貸(又貸し)を禁止しています。
(賃借権の譲渡及び転貸の制限)
第六百十二条 賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。2 賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。
引用:e-GOV法令検索|民法 第六百十二条 (賃借権の譲渡及び転貸の制限)
また、営業許可申請時に保健所から「使用承諾書」の提出が求められる場合があり、この書類には物件オーナーの署名・押印が必要です。
口頭での約束だけでは不十分であり、書面での正式な承諾を取得することが必須となります。
オーナーの許可なく営業を始めてしまうと、契約解除や損害賠償請求などのトラブルに発展する可能性があるため、事前に必ず書面で許可を得ておきましょう。
【必須】食品衛生責任者の取得
飲食店を営業するには、各施設に1名以上の食品衛生責任者を配置することが食品衛生法で義務づけられています。ただし、調理師や栄養士などの資格保持者は、講習を受けずに食品衛生責任者になることが可能です。
資格を持っていない場合は、各都道府県が実施する食品衛生責任者養成講習会を受講する必要があります。講習は1日(約6時間)で修了し、受講料は1万円程度となっています。
間借り営業の場合でも、独自に食品衛生責任者を配置する必要があるため、開業前に必ず取得しておきましょう。
【推奨】保健所の営業許可
間借りしている店舗が「飲食店営業許可」を取得していれば、新たに営業許可を受ける義務はありません。ただし、食中毒などのトラブルが発生した際に、既存店舗に迷惑がかかる可能性があるため、責任の所在を明確にするためにも営業許可の取得をおすすめします。
また、間借りの営業許可は、保健所によって判断が異なる場合があるため、事前に管轄の保健所に相談しておくと安心です。
【必要な場合】防火管理者の資格
飲食店の収容人数が30人以上の場合、「防火管理者」の選任が消防法により義務づけられています。ただし、既存の店舗が防火管理者を設置していれば、間借り営業側で別途設置する必要はありません。
防火管理者の資格は、1〜2日程度の講習を受けることで取得できます。収容人数が30人未満の小規模店舗であれば、防火管理者の選任は不要です。
自分の営業形態で防火管理者が必要かどうかは、所轄の消防署に確認しておくと安心です。
【必要な場合】深夜酒類提供飲食店営業届出
深夜0時以降も営業し、主に酒類を提供する場合は警察署への届出が必要となります。営業開始の10日前までに、所轄の警察署に「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を提出しなければなりません。
届出には、店舗の図面や住民票などの書類が必要です。届出なしに深夜営業をすると、風営法違反となり、50万円以下の罰金などが課されます。
間借り営業でも深夜に酒類を提供する場合は、必ず届出を行いましょう。
参考:警視庁|深夜における酒類提供飲食店営業(営業所ごとの届出)
【飲食店】保健所から営業許可証を取得する流れ

ここでは、保健所から飲食店の営業許可証を取得する流れについて、以下の順に解説します。
- 保健所に事前相談する
- 飲食店営業許可申請を行う
- 保健所の施設確認検査を受ける
- 営業許可証を受け取る
- 飲食店の営業を開始する
1. 保健所に事前相談する
営業許可申請を進める前に、必ず管轄の保健所に事前相談を行いましょう。保健所の担当者から施設基準や必要な設備について、具体的なアドバイスを受けられるため、申請前の不安を解消できます。
なお、事前相談する際は、店舗の図面や設備配置図を持参すると、よりスムーズに相談が進みます。間借り営業の場合は、既存店舗の設備状況も確認してもらうことが重要です。
事前相談を怠ると、申請後に設備不足が判明し、やり直しになる可能性があるため、時間をかけて丁寧に相談しておきましょう。
2. 飲食店営業許可申請を行う
事前相談が終わったら、営業許可申請を行います。
一般的な必要書類は以下のとおりです。
- 営業許可申請書
- 施設の図面
- 食品衛生責任者の資格証明書
- 水質検査成績書(貯水槽使用の場合)
- 登記事項証明書(法人の場合) など
申請手数料は自治体によって異なるものの、1万6,000円〜2万円程度となっています。申請書類に不備があると審査が遅れるため、事前に必要書類を確認しておくことが大切です。
間借り営業の場合は、物件オーナーの使用承諾書が求められる場合があるため、あらかじめ準備しておきましょう。
3. 保健所の施設確認検査を受ける
営業許可の申請後、保健所の担当者が実際に店舗を訪問し、基準を満たしているか確認します。施設基準を満たしていない場合は、改善後に再検査が必要になるため、注意が必要です。
検査当日は、すべての設備が使用可能な状態にしておきましょう。検査にはできる限り申請者本人が立ち会い、担当者からの質問に答えられるよう準備しておくことが重要です。
4. 営業許可証を受け取る
施設確認検査で問題がなければ、数日から1週間程度で営業許可証が交付されます。営業許可証は、店舗内の見やすい場所に掲示する義務があるため、必ず掲示しましょう。
営業許可証には有効期限があり、多くの自治体で5年間となっています。有効期限が切れる前に更新手続きが必要となるため、忘れないように管理しておきましょう。
5. 飲食店の営業を開始する
営業許可証を受け取ったら、正式に営業を開始できます。衛生管理や食品の取り扱いについて、日頃から適切な管理を心がけましょう。
なお、営業許可証の記載内容に変更が生じた場合(営業者の変更や屋号の変更など)は、変更届を提出する必要があります。廃業する場合も、廃業届の提出が必要となるため、忘れずに手続きを行いましょう。
飲食店の間借り営業をする際の注意点

飲食店の間借り営業を成功させるには、以下のような点に注意する必要があります。
- 既存店舗が営業許可基準を満たしているかを確認する
- 物件オーナーと信頼関係を築く
- 光熱費などの費用負担を明確にしておく
- 取り決め内容を契約書に詳細に記載しておく
既存店舗が営業許可基準を満たしているかを確認する
既存店舗の設備や衛生状態が営業許可基準を満たしていない場合、間借り営業も許可が下りない可能性があります。事前に保健所に相談し、既存店舗の設備状況を確認してもらいましょう。
物件オーナーと信頼関係を築く
間借り営業では、物件オーナーとの良好な関係が不可欠です。営業時間や使用範囲などについて、定期的にコミュニケーションを取り、トラブルを未然に防ぎましょう。
光熱費などの費用負担を明確にしておく
電気代やガス代、水道代などの光熱費の負担割合を、事前に明確にしておくことが重要です。使用量に応じた按分方法を決めておくと、後々のトラブルを防げます。
取り決め内容を契約書に詳細に記載しておく
口頭での約束だけでは、後々トラブルになる可能性があります。
間借り営業の際に取り決めた以下のような内容は、必ず契約書に詳細に記載しておきましょう。
- 営業時間
- 使用範囲
- 費用負担
- 設備の使用ルール など
これらの注意点を守ることで、間借り営業をスムーズに進められ、トラブルのリスクを軽減できます。
飲食店開業の初期費用やリスクを抑えたいなら居抜き物件もおすすめ!

飲食店開業では、内装工事費や厨房設備費など、初期費用の負担が大きくなりやすいでしょう。
初期費用の負担やリスクを抑えたい方は、居抜き物件を活用しましょう。居抜き物件とは、前テナントが使用していた内装や厨房設備をそのまま引き継げる物件のことです。
既存の内装や設備を活かすことで、初期費用を大幅に抑えられます。ただし、設備の劣化状況や修繕の必要性などは、事前にしっかり確認する必要があります。
居抜き物件を効率良く探すには、居抜き物件専門の検索サイト「居抜きの神様」がおすすめです。
「居抜きの神様」は、エリア・業態別に居抜き物件を探せるため、開業計画に合った物件を見つけやすいでしょう。初期費用とリスクを抑えた開業を目指すなら、居抜き物件という選択肢を積極的に検討してみましょう。
まとめ
飲食店の間借り営業について、必要な営業許可や取得の流れについて詳しく解説しました。
間借り営業は、初期費用を抑えて飲食店を始められる魅力的な方法ですが、営業許可の取得は必須となります。トラブルになると、物件オーナーや既存店舗に迷惑がかかる可能性があるため、必要な手続きを確実に行うことが重要です。
間借り営業でビジネスモデルを検証した後、本格的な開業を目指す場合には、居抜き物件の活用も検討してみましょう。
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