練馬区の古民家がタイ料理酒場に!「居空間」が23年愛され続ける理由

練馬区の古民家がタイ料理酒場に!「居空間」が23年愛され続ける理由

オーナーの菊池無我氏

練馬駅から徒歩3分、ひっそりと佇む古民家をリノベーションして誕生した「タイ料理&パクチー酒場 居空間」。

木の温もりに包まれた空間で、本格的なタイ料理と香り高いパクチー料理が楽しめる、地域密着型の人気店だ。落ち着いた雰囲気の店内には、少人数向けのテーブル席や半個室も完備されており、友人との食事やデートにもぴったり。

開業から23年、地元に愛され続けるこの店の魅力を、空間づくりや看板メニューとともに紹介する。

目次

練馬区の古民家居酒屋「タイ料理&パクチー酒場 居空間」とは?

練馬区にある「タイ料理&パクチー酒場 居空間」は、古民家をリノベーションした温もりあふれる空間で、本格的なタイ料理と香り高いパクチー料理が楽しめる居酒屋だ。

オーナー・菊池無我氏が手がけた店内は、木のインテリアやアジア家具が並ぶ異国情緒漂う空間。タイの田舎町を思わせるような佇まいと、落ち着いた雰囲気がお客の心をほどく。

看板メニューは、しっとりとした鶏肉と、ほどけるようなごはんが特徴の「飲めるカオマンガイ」。

また、産地直送のパクチーを使った「ヤムパクチー」や「パクチー炒飯」など、香り高い料理も豊富に揃う。タイビールやオリジナルの「ブルーのパクチーレモンサワー」など、アジアの風を感じるドリンクも充実している。

少人数での食事やカップルのデート、地域の常連客まで、幅広い世代に愛され続けて23年。ワンオペでも心地よく回るよう設計された店内と、時代に合わせて進化を続ける柔軟な姿勢が、多くのリピーターを惹きつけている。

創作無国籍から本格タイ料理へ!練馬「タイ料理&パクチー酒場 居空間」の進化

オーナーの菊池無我氏が飲食の世界に足を踏み入れたきっかけは、父親が練馬で「つぼ八」のフランチャイズ店を経営していたことにある。物心ついた頃から飲食が身近にあり、自然とその道を歩み始めた。

一方で、流木を使った作品を手がけるアーティストとしての顔も持つ菊池氏。「つぼ八」では、自作のカウンターや机など、木の温もりを活かした空間づくりにも力を注いだ。

2003年には、1店舗目のすぐそばに「居空間」をオープン。もともとは「つぼ八」でともに働いていた店長の得意料理を活かし、創作無国籍料理の店としてスタートした。

しかし、4〜5年後に店長が交代。店の方向性を見直すタイミングで「タイ料理」に特化する決断を下す。

「タイ料理は、日本人が好む“甘い・酸っぱい・辛い”が詰まっていて、親しみやすいんです。」

そう語るように、専門性を高めることで店の個性を際立たせていった。当初は手探りで始めたタイ料理も、現地店舗の視察や、タイ人スタッフからのアドバイスなどを積極的に取り入れながら、味の探求を重ねてきた。

今では、タイ人の客から「こんな美味しいタイ料理は初めて」と絶賛されるほどに、味を磨き上げている。2023年、長く続いた1店舗目は幕を下ろしたが、その経験は現在も「タイ料理&パクチー酒場 居空間」に深く息づいている。

練馬区の古民家を改築!タイの田舎を感じる隠れ家居酒屋へ

マンション横に佇む一軒。
マンション横に佇む一軒。
奥へと小道が続いている。
奥へと小道が続いている。

練馬駅から徒歩3分、マンション脇にひっそりと佇む平屋の一軒屋。看板が立てられており、細い道が奥へと続いていく。

通りから入口は見えず「本当にここで合っているのか?」と一瞬ためらうが、小道を進んだ先に現れるのは、まるでタイの田舎町に迷い込んだような異国情緒漂う外観。さらに扉を開けると、木の温もりに包まれた安心感のある空間が迎えてくれる。 1店舗目が近隣にあったことから管理のしやすさもあり、同じ練馬区で物件を探していたという菊池氏。特に路面店や坪数などの条件は設けていなかったが、この古民家物件を見た瞬間「良い場所が見つかった」と直感的に惹かれたという。

小道を抜けた先に現れるのは、トタン屋根とすだれが印象的な、ローカル食堂のような佇まい。旅先でふと出会ったような素朴でどこか懐かしい外観が、訪れる人を迎えてくれる。
小道を抜けた先に現れるのは、トタン屋根とすだれが印象的な、ローカル食堂のような佇まい。旅先でふと出会ったような素朴でどこか懐かしい外観が、訪れる人を迎えてくれる。

「この場所は、もともと飲食店ではなく、賃貸物件として貸し出されていた古民家です。狭い入口に、やや入りづらい印象を受けるかもしれませんが、だからこそ“ここを飲食店にしたら面白いのでは”と感じました。実際に足を踏み入れると、想像以上にゆとりある空間が現れ、秘密基地のようなワクワク感と不思議と落ち着く安心感もあり、ここでの出店を決めました。」

外観は、必要以上の情報量を与えるよりも、訪れた人の想像力を掻き立てるように。あえて情報量を最小限にとどめることで、“発見する楽しさ”を残しているのだそう。

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ワンオペ営業を支えるタイ料理酒場の空間設計

「タイ料理&パクチー酒場 居空間」の店内
「タイ料理&パクチー酒場 居空間」の店内

店内は約20坪、40席。客席は2名用のテーブルから、ゆったりと過ごせる4名用のテーブル、さらに半個室のスペースまで多様に用意されており、シーンに応じた使い方ができる。

もともと厨房設備のない土間の状態だったが、電気・ガス・水道といったキッチン周りのインフラ以外は、すべて自分たちの手でDIY工事を行った。 アーティストとしての顔も持つ菊池氏は、そのスキルを活かし、店内に置かれる時計などのインテリアを自作。木の温もりを感じる内装に、ベトナムから取り寄せた家具が異国情緒を添え、唯一無二の空間をつくり上げている。

開業当初は、靴を脱いで上がる座敷スタイルの構成だったという。落ち着いた雰囲気を大切にした店構えは、時代やニーズの変化に合わせて少しずつ姿を変えてきた。

その象徴ともいえるのが、入口すぐに設けられたキッチンだ。もともとは壁で仕切られていた厨房スペースを、コロナ禍を機に大胆にレイアウト変更。

「ワンオペでもスムーズに店を回せるよう、仕切りを取り払い、キッチンから店内全体を見渡せるようにしました。」

平日は基本的に一人で営業を行い、週末はアルバイトを迎えるスタイル。限られた人員でも快適なサービスを提供できるよう、厨房からの視認性を高めただけでなく、セルフオーダーシステムも導入した。効率と心地よさを両立させるための工夫が、空間の随所にちりばめられている。

練馬区で味わう、タイ人も唸る本格タイ料理

料理の味づくりにおいて菊池氏が大切にしているのは「日本人にとって親しみやすいこと」と「タイ人にとってもおいしいこと」の両立だ。実際、メニューの注文傾向は日本人とタイ人で大きく異なるため、どちらのニーズにも応えられるよう、構成には細やかな工夫を凝らしている。

開業当初からの看板商品は「飲めるカオマンガイ」。その名の通り、しっとりとした鶏肉と、ほどけるようなごはんの質感が特徴だ。使用するのは、タイの高級米「ゴールデンフェニックス」。現地で食べたカオマンガイの味に最も近いと感じたことから採用したという。 「米が割れて余計な水分を含んでしまうと、べちゃっとした食感になってしまうのですが、炒らずに調味料を絡めるなど、調理工程を工夫することで、タイ米本来の食感を活かしています。実際、タイ料理に慣れた人からも“ごはんがおいしい”との声が多いんです。」

「飲めるカオマンガイ」
「飲めるカオマンガイ」

もうひとつのこだわりが、パクチーの扱いだ。日本では、料理の装飾として“ドカ盛り”されるイメージが強いが、タイでは調味料として加熱して使うのが一般的だという。

「実は、調理で香りを引き出すのに重要なのは、葉ではなく茎や根の部分。一般的なスーパーでは根が切り落とされていることが多いため、理想の味や食感を求めて農家を一軒ずつ訪ね、現在は産地直送で仕入れています。」 その分、パクチーを使った料理のバリエーションも豊富。たとえば「ヤムテンクア(胡瓜とパクチーの和え物)」「パクチー炒飯」「パクチー&ニンニク卵焼き」「バケツパクチー」などが並び、中でも「ヤムパクチー」は山盛りのパクチーが主役のサラダとして人気の一皿だ。

「ヤムパクチー」。
「ヤムパクチー」。

また、タイの家庭料理である「コームヤーン(豚トロ肉の香味焼き)」や「ガイヤーン(鶏もも肉の香味焼き)」も定番人気。

「タイ人がつくると素朴な味になりがち」だというこれらの料理に、日本人好みの旨みを加えることで、より深みのある味わいに仕上げている。実際、タイ人の来店客からも「ここのガイヤーンはうまい!」と高評価を得ているという。

そのほかにも「えびせん」「生ソーセージネーム」などのおつまみ、「トートマンクン(海老のすり身揚げ)」「ケープムー(豚皮のカリカリ揚げ)」といった揚げ物、「パットゥアゴーク(豆腐モヤシ炒め)」「パッホイライ(アサリとハーブの旨辛炒め)」などの炒め物、「トムヤムクン」「パッタイ」などの麺類まで、幅広いラインナップで本場の味を楽しめる。

ドリンクの目玉は、タイビールと「パクチーサワー」。

タイビールは「シンハービール缶」「チャーンビール缶」「レオビール」など全6種を揃え、キッチンカウンター横の大きな冷蔵庫にずらりと並べられている。パッケージを眺めながら選ぶ楽しさも、同店ならではの魅力だ。

「ブルーのパクチーレモンサワー」は、パクチーの香りとレモンの酸味がクセになる一杯。タイ産のバタフライピーを使ったオリジナルドリンクで、料理との相性も抜群だ。

そのほかにも「メコンハイボール」や「ネプモイハイボール」といったアジアンハイボールをはじめ、「居空間レモンサワー」「マンゴーサワー」などのサワー類、レトロ瓶サワー、ワイン、焼酎、果実酒、ノンアルコールなど幅広くラインナップ。料理とともに、アジアの風を感じられるドリンクが充実している。

(「タイ料理&パクチー酒場 居空間」メニュー例)
・飲めるカオマンガイ(1100円)
・ヤムパクチー(680円)
・コームヤーン(1200円)
・ガイヤーン(1200円)
・えびせん(580円)
・トートマンクン(880円)
・パットゥアゴーク(680円)
・トムヤムクン(1200円)
・パッタイ(1100円)

(「タイ料理&パクチー酒場 居空間」ドリンク例)
・シンハービール缶などのタイビール(各種800円)
・ブルーのパクチーレモンサワー(600円)
・メコンハイボールなどのアジアンハイボール(各種590円)
・居空間レモンサワーなどのサワー類(460円~)
・レトロ瓶サワー(セット650円)
・ワイン、焼酎、果実酒(550円~)
・ノンアルコール(各種330円)

変化を恐れずアップデートを続けるタイ料理酒場!将来は店舗展開も

利用客の中心は、少人数の友人同士やカップル。ゆったりと落ち着ける空間は、会話を楽しみたい人々にとって心地よい居場所となっている。近隣に住む人や働く人、練馬駅を乗り換え地点として利用する人など、地域に根ざした客層が多いのも特徴だ。

年齢層は20代後半から60代までと幅広く、男女比はおよそ4:6。かつては女性人気が高かったタイ料理だが、近年の認知度の高まりとともに、男性客の姿も増えてきたという。

開業から23年経つ同店。良いときばかりではなく、売上が落ち込むこともあったが、そのたびに何か新しい風を取り入れようと試行錯誤を重ねてきた。

「こだわりや軸は持ち続けつつ、時代に合わせて少しずつアップデートさせていくことが大切だと思います。実際、開業当初と現在では、内装や店づくりも大きく変化してきました。」

そして、菊池氏はこう続ける。

「正直、コロナ禍が明けて1店舗目を閉めることになり、一度会社を畳むことも考えました。でも、ようやく持ち直してきたところです。このまま着実に『タイ料理&パクチー酒場 居空間』の運営を続けていき、ワンオペで回せるような店舗の展開にチャレンジしたいですね。」

変化を恐れず、柔軟に、そして丁寧に。

この店の空気には、そんな菊池氏の姿勢が静かに息づいている。


■店舗データ 

店名 タイ料理&パクチー酒場 居空間
住所 東京都練馬区豊玉北5-32-2
アクセス 西武池袋線・都営地下鉄大江戸線練馬駅から徒歩3分、西武池袋線桜台駅徒歩14分
電話 03-5999-9828
   050-5304-8026
営業時間 
月~木 ランチ:11:30~14:00、ディナー:17:30~22:00
金 ランチ:11:30~14:00、ディナー:17:30~23:30
土 17:30~23:30
日・祝 12:00~20:00
定休日 不定休
坪数・客席 約20坪・40席
オープン日 2003年
関連リンク タイ料理&パクチー酒場 居空間(Instagram) 
https://www.instagram.com/ikuukan.thailand

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この記事を書いた人

大手通信会社で法人営業・企画として勤務したのちに、フリーランスライターとして独立。食べることが好きなことから、日々おいしいご飯屋さんを探すのに奔走している。執筆ジャンルは、グルメ・ビジネス・エンタメなど。

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