祇園四条駅は京都市東山区に位置する京阪本線の駅で、古都・京都を象徴する歓楽街「祇園」の玄関口です。周辺には料亭や老舗料理店、観光客向けの飲食店が軒を連ね、国内外から多くの人々で賑わいます。この記事では、祇園四条駅の魅力や周辺情報に加え、飲食店事情、店舗賃料相場など飲食店の開業を検討している方に向けて役立つ情報を紹介します。
祇園四条駅
所在地 | 京都府京都市東山区四条大橋東詰 |
路線・乗降者数 | 京阪電気鉄道京阪本線 46,778人 |
前後駅 | 清水五条駅←祇園四条駅→三条駅 |
祇園四条駅前の特徴

祇園四条駅は京阪本線の主要駅であり、京都を代表する花街「祇園」の玄関口です。1915年、京阪本線の三条駅への延伸に伴い開業しました。当初は「四條駅(新字体・四条駅)」でしたが、2008年に現在の「祇園四条駅」へ改称されました。
祇園のある駅東側には、伝統的な京町家の街並みが広がり、夕方には舞妓さんや芸妓さんの姿を見かけることも。また駅直結の「南座」をはじめ、よしもと祇園花月や建仁寺といった観光名所も集まっています。鴨川を渡れば四条河原町という商業エリアにつながり、大型商業施設や百貨店も近隣点在。多くの観光客や買い物客で賑わっています。
各出口の特徴
祇園四条駅は地下駅です。出口から地上に出ると、京都らしい景色が広がります。出口は1番から9番まであり、主に北側と南側に分かれて鴨川の東西に位置する四条大橋につながっています。
北側(出口6・7)
祇園エリアの中心に近く、南座や鴨川へアクセスできます。他にも八坂神社や円山公園、知恩院など祇園・東山区の観光名所に近い出口です。
南側(出口1・2・3・4・5)
宮川町や四条通の南側エリアへアクセスできます。 阪急京都河原町駅にも近く、京都河原町ガーデン、京都タカシマヤ、コトクロス京都河原町、河原町オーパといった商業エリアへつながる出口群です。
東側(出口8・9)
北座ぎをん思いで博物館や川端通り、中之町・常盤町などへ抜ける出口です。石畳と白川の風景が広がる、祇園らしい情緒あるエリアに直結しています。写真映えスポットが多いのが特徴です。
祇園四条駅周辺の飲食店情報

祇園四条駅周辺の飲食店数
3,609件
業態別飲食店数
和食 | 1238件 |
洋食・西洋料理 | 422件 |
中華 | 96件 |
アジア・エスニック | 108件 |
カレー | 39件 |
焼き肉・ホルモン | 145件 |
居酒屋 | 846件 |
ラーメン | 117件 |
カフェ・喫茶店 | 506件 |
バー | 632件 |
祇園四条駅周辺は特に和食が豊富で、京懐石、湯豆腐、おばんざい、にしんそばといった京都ならではの伝統料理を楽しめる飲食店が数多くあります。夜は接待や観光利用の高級料亭・割烹が人気を集める一方、昼間は観光客向けの定食や甘味処が強みです。カフェ文化も浸透しており、スイーツや抹茶系メニューを扱う店は外国人観光客の集客力が高い傾向にあります。
祇園四条駅周辺の人気カフェ
祇園四条駅から徒歩10分、明治時代に迎賓館として建てられた洋館「長楽館」をそのまま利用した格式あるカフェです。建築様式の異なる複数の部屋があり、なかでもアフタヌーンティー専用の「迎賓の間」は一番人気。重要文化財に指定された歴史的空間で、非日常のティータイムを堪能できます。
メニューには旬の食材を使ったパティシエ手作りのケーキや焼き菓子、オリジナルブレンドコーヒーや紅茶が揃い、夏季限定の「長楽館氷菓(かき氷×サバラン)」も評判です。「食べログ カフェ WEST 百名店 2025」選出店です。
祇園四条駅から徒歩3分に位置する「鍵善良房 四条本店」は、享保年間創業の江戸時代から続く老舗和菓子店です。看板メニューは、吉野本葛を使用したとろりとした食感の「くずきり」。他にも上生菓子や干菓子、抹茶と一緒に楽しめる季節の和菓子など伝統が息づく多彩な甘味が揃います。「食べログ スイーツ WEST 百名店 2022」「食べログ 和菓子・甘味処 WEST 百名店 2023」など、複数の百名店に選出されています。
本店のそばには、鍵善良房が運営する現代美術・工芸の美術館「ZENBI」があり、和菓子とともに京都の文化や芸術を堪能できる点も魅力です。
パティスリー エス サロン (PTISSERIE.S salon)
イートインスペースが併設された洋菓子店。食べログ「スイーツ WEST 百名店 2023」にも選出された人気店です。アンティーク調の落ち着いた空間に10席ほどのサロンがあり、テラス席も完備。ショーケースから好みのケーキを選び、紅茶やコーヒーと合わせて楽しめます。
人気メニューは、アプリコットとピスタチオを使ったムースケーキ「トンテ」、丹波栗の上品な甘みを引き出した「モンブラン」、キャラメルが香る「ドゥース」など。ドリンクは芦屋の紅茶専門店「Uf-fu」の茶葉や、エチオピア・イルガチェフなど上質なコーヒーが揃っています。洗練された空間で、美しいケーキを味わいたい方におすすめのパティスリーです。
店舗賃料相場
祇園四条駅の店舗賃料相場情報(直近1年間)
平均坪単価 | 25,283円 |
最高坪単価 | 93,447円 |
最低坪単価 | 6,246円 |
祇園四条駅の平均賃料相場年別推移(2022年〜2025年)
2025年 | 25,160円 |
2024年 | 22,791円 |
2023年 | 25,139円 |
2022年 | 24,941円 |
参照:飲食店ドットコム「祇園四条駅の賃料相場情報」(2025年9月現在)
※2025年9月16日に取得したデータです。データは更新されている可能性があります。
祇園四条駅周辺の特徴
街の特徴

祇園四条駅の名前は、「祇園」と「四条」の2つの地名から来ています。
「祇園」は八坂神社の門前町として発展し、地名は八坂神社の旧称「祇園社」に由来します。八坂神社はインドの祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の守護神とされる牛頭天王を祀っていたことから、その名で呼ばれてきました。駅東側に広がる祇園エリアは、舞妓や芸妓が行き交う京都を象徴する花街であり、八坂神社や円山公園、建仁寺、高台寺といった名所が徒歩圏内にあり、古都らしい情緒に触れられます。
「四条」は、平安京の碁盤の目状に整備された大路のひとつ「四条大路」に由来します。平安時代に東西を貫く幹線道路として整備され、明治以降には道路拡幅や百貨店の進出により、京都の中心的な繁華街へと発展しました。駅西側、鴨川を渡った四条河原町エリアには、百貨店やファッションビルが集積し、若者や観光客で賑わう商業の中心地が広がります。
祇園四条駅は、東に伝統文化を色濃く残す祇園、西に現代的な繁華街・四条河原町を抱える好立地です。伝統文化を活かした和の飲食店から、若者や観光客向けのカジュアルな店舗まで、幅広い業態にチャンスがあるエリアといえるでしょう。
近隣の公共施設・商業施設
コトクロス阪急河原町(226m)
SIGHTS KYOTO(248m)
京都髙島屋S.C.(350m)
京都市東山区役所(400m)
漢検漢字博物館・図書館(漢字ミュージアム)(500m)
近隣企業オフィス
(株)京都ホテル(860m)
京セラコミュニケーションシステム(株)(1.0km)
任天堂(株)(1.2km)
近隣学校
私立華頂女子高校(875m)
池坊短期大学(850m)
京都女子大学(1.8km)
祭り・イベント

八坂神社の祭礼として約1100年の歴史を誇る日本三大祭のひとつです。毎年7月1日から31日の疫神社夏越祭まで、1ヵ月に渡って様々な神事や行事が行われます。
最大の見どころは、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている山鉾巡行(やまほこじゅんこう)。17日の前祭(さきまつり)と24日の後祭(あとまつり)に分かれ、豪華絢爛な山鉾が四条通や烏丸通を練り歩きます。高さ25メートルにも及ぶ鉾や、懸装品に施された美術工芸は「動く美術館」とも称され、国内外から観光客が訪れます。
宵山(よいやま)と呼ばれる巡行前夜には、祇園四条駅周辺の四条通や室町通が歩行者天国となり、屋台や露店、祇園囃子の音色が祭り気分を一層盛り上げます。

四条大橋東詰に位置する京都四條南座で毎年12月に開催される歌舞伎公演です。顔見世興行(かおみせこうぎょう)とは、翌年出演する役者や一座の顔ぶれをお披露目する伝統的な特別興行のこと。江戸時代から続く伝統行事で、劇場正面には役者名を記した「まねき看板」が掲げられます。南座での興行は特に有名で、京都の年末の風物詩として観光客や歌舞伎ファンを楽しませています。
主要通り
四条通

祇園四条駅前を東西に走る京都の主要な通り。平安京の「四条大路」にあたり、東は八坂神社、西は四条河原町や烏丸へとつながります。沿道には錦市場、京都文化博物館、御金神社といった観光スポットが点在し、四条烏丸交差点では地下鉄烏丸線の四条駅と阪急京都線の烏丸駅に接続しています。京都随一の繁華街として常に多くの人で賑わう通りです。

祇園四条駅から徒歩すぐ、八坂神社へと続く通りです。祇園の中心を南北に走り、四条通を境に北側は近代的なビルが目立ち、南側は石畳が整備された伝統的なお茶屋や料亭が並びます。夜になると提灯の明かりが灯り、舞妓や芸妓が行き交う花街ならではの情緒を楽しめます。観光客からの人気が高く、祇園らしさを色濃く感じられる通りです。
人気スポット

「祇園さん」の愛称で親しまれている神社。祇園四条駅から徒歩約5分、四条通の東端に位置します。京都を代表する古社であり、創建は平安以前と伝えられています。全国に約2,300社ある八坂神社や祇園信仰の神社の総本社で、疫病退散や厄除けの神として崇敬を集めてきました。毎年7月に行われる日本三大祭のひとつ、祇園祭はこの八坂神社の祭礼として知られ、国内外から多くの人が訪れます。

祇園四条駅から徒歩約10分、縁切り・縁結びのご利益で全国的に知られる神社です。創建は崇徳天皇(1119年~1164年)を祀ることに始まり、江戸時代以降は「悪縁を断ち切り良縁を結ぶ神様」として厚く信仰されてきました。
境内で特に有名なのが、高さ1.5メートルほどの縁切り縁結び碑です。中央に開いた穴をくぐり抜けることで、悪縁を絶ち、良縁を呼び込むとされています。碑の表面には参拝者が願いを書いた形代(かたしろ)がびっしりと貼られ、その光景は訪れる人々に強い印象を与えます。

祇園四条駅から徒歩約8分、八坂の塔(法観寺)のすぐ近くに位置する日本三庚申のひとつである寺。正式名称は「大黒山金剛寺庚申堂」で、健康長寿や縁結びのご利益があるといわれています。
境内を彩るのは、色鮮やかな布製のお守り「くくり猿」。手足を縛られた猿を模し、「欲をひとつ我慢すると願いが叶う」と伝えられています。「くくり猿」が一面に吊り下げられた華やかな光景はSNS映え抜群。インスタグラムや旅行ブログでも多く取り上げられ、国内外の観光客から人気を集めています。
古都の情緒と繁華街の活気が交わる祇園四条駅
祇園四条駅は、京都を象徴する伝統文化と現代的な繁華街が交わる街です。東には花街・祇園の情緒あふれる街並み、西には四条河原町の商業地が広がり、昼は観光やショッピング、夜は接待や宴席と様々な需要を集めています。国内外から多くの人が訪れるため、和食や料亭といった高級業態はもちろん、カフェや居酒屋など幅広い業態にチャンスがあるのが特徴です。
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