飲食店のダクト工事費用はいくら?相場・内訳・安く抑える方法を解説

飲食店のダクト工事費用は、店舗の広さや業態だけでなく、排気経路や既存設備の状態によって大きく変わります。新設と修繕では工事内容も異なるため、相場だけでなく見積もりの内訳を確認することが大切です。
本記事では、店舗規模別・工事内容別の費用相場、高くなる要因、費用を抑える方法、閉店時のダクト撤去や居抜き売却のポイントまで解説します。
飲食店の売却を検討していますか?
居抜きでの売却ができれば、原状回復費用をかけずに手放せる可能性があります。
まずはお気軽にご相談ください!
\ 無料でオンライン査定も可能/
飲食店のダクト工事にかかる費用相場
飲食店のダクト工事費用は、店舗規模に加え、ダクトを新設するか、既存設備を改修するかによって変動します。ここで紹介する金額は、それぞれ想定する工事内容や見積もりに含まれる範囲が異なる参考値です。それぞれ前提条件が異なるため、単純に比較せず、条件別の目安として確認しましょう。
一般的な相場の目安
飲食店のダクト工事費用は、30万〜300万円以上という概算が一つの目安です。既存設備の小規模な補修なら数万円程度で済む場合もありますが、排気経路を新設したり、建物の屋上まで配管を延長したりする工事では数百万円に達することがあります。
また、金額を左右するのはダクトの長さや太さだけではありません。排気ファンの能力、厨房機器の配置、壁の貫通や足場などの付帯工事によっても費用は変わります。
なお、この金額は工事全体のおおまかな幅を示すものであり、具体的な見積額は施工範囲や設備の内容によって異なります。
店舗規模別の目安
一般的な居酒屋を想定し、機器代と工賃を含めた参考価格は次のとおりです。
| 店舗規模 | 費用の目安 |
| 10〜15坪 | 50万〜100万円 |
| 20〜30坪 | 100万〜200万円 |
例えば同じ20坪でも、客席が広い店舗と厨房が広い店舗では必要な排気設備が異なります。焼き台やコンロの数、配管ルートなどによって金額が変わるため、坪数だけで見積もりの妥当性を判断しないことが重要です。
新設・延長・修繕など工事内容別の目安
ダクト工事の費用は、新たに設置する場合と、既存設備を修繕・延長する場合で異なります。主な工事内容別の費用相場は、次のとおりです。
| 工事内容 | 費用の目安 |
| 既存ダクトの延長・修繕 | 10万〜50万円 |
| 新規ダクト設置(1〜2階) | 50万〜150万円 |
| 新規ダクト設置(3階以上) | 100万〜300万円 |
既存ダクトの修繕や一部延長は、新規設置に比べて費用を抑えられる傾向があります。一方、排気経路が長く、高所作業や足場の設置が必要になる場合は、工事費用が高額になりやすくなります。
例えば、1階の店舗から5階建てビルの屋上までダクトを延長する工事では、約230万〜330万円という試算例もあります。実際の費用は、排気ファンや給気設備、電気工事、足場などを含む施工範囲によって変わるため、見積もりの内訳を確認しましょう。
飲食店のダクト工事費用の内訳
工事費用を比較する際は、総額だけでなく、材料費・施工費・設備代・付帯工事費などの内訳を確認することが大切です。
ダクトの材料費・施工費
材料費にはダクト本体のほか、曲がり部分の継手、接続部材、支持金物などが含まれます。亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼板などの材質は、用途や設置環境に応じて選定します。
ダクトが同じ長さでも、断面寸法や形状、曲がる箇所の数、現場加工の必要性によって材料費は変わります。施工費は、取り付け・固定・接続・調整などの作業にかかる費用です。天井裏の狭い場所や高所での作業は手間が増える場合があります。材料の数量と工賃を確認しましょう。
排気ファン・給気設備・付帯工事費
厨房の煙や熱気を排出する排気ファン、調理機器の上部に取り付けるフード、外気を取り込む給気設備なども費用の対象です。
| 費用項目 | 主な内容 |
| 排気設備費 | 排気ファン、フード、グリスフィルターなど |
| 給気設備費 | 給気ファン、給気ダクトなど |
| 電気工事費 | ファンの電源・配線・制御など |
| 付帯工事費 | 足場、壁貫通、補修、既存設備の撤去など |
| 安全・環境対策費 | 必要に応じた防火・脱臭・防音対策など |
これらが一式に含まれている場合もあれば、別見積もりになることもあります。ダクト工事に必要な設備が含まれるか確かめましょう。
飲食店で使用するダクトの種類と役割
ダクトは空気を運ぶための管で、飲食店では主に次の用途で使われます。
| 種類 | 主な役割 |
| 排気・換気ダクト | 厨房の煙、熱気、臭い、水蒸気などを屋外に出す |
| 給気ダクト | 屋外の空気を室内に取り込む |
| 空調ダクト | 冷暖房設備の空気を室内へ送る |
排気量に対して給気が不足すると、換気性能の低下や扉の開閉への影響などが生じることがあります。設備仕様は専門業者に確認しましょう。
なお、火災時に煙を排出する排煙設備は通常の厨房排気設備とは用途が異なり、建物の用途・規模・構造などに応じて設置要件が定められています。
飲食店のダクト工事費用が高くなる主な要因
必要な排気量や配管ルートによって見積額は変わります。
飲食店の業態や調理方法による排気量の違い
焼肉店や焼き鳥店では、煙や油煙が多く、排気設備の能力が重要です。中華料理店では強火調理による熱気と油煙、ラーメン店では麺をゆでる際の水蒸気やスープ調理の熱気などに対応する必要があります。
一方、加熱調理が少ないカフェやバーでは、比較的簡素な設備で足りる場合もあります。ただし、業態名だけで費用は決まりません。同じラーメン店でも、厨房機器の台数や燃料、同時に使用する機器の数によって必要な風量が違います。調理内容に合わせて選定します。
建物の階数や排気経路の長さ
排気口までの距離が長くなると、ダクトの材料や支持金物が増え、施工の手間もかかります。屋上まで配管を伸ばす場合は、足場や高所作業、外壁の補修などが必要になることがあります。
地下店舗やビル上階では、既存の排気シャフトを利用できるかが重要です。排気経路を確保できなければ、工事費が高額になるだけでなく、希望する調理設備を設置できない場合もあります。屋上排気が必ず必要とは限りません。臭気の影響や管理規約も確認しましょう。
ダクトの材質・付帯設備・追加対策の必要性
排気量や設置環境に応じて、ダクトの寸法・材質やファンを選定します。大型機器や給気設備を追加すれば、その機器代と施工費も増えます。
周辺に住宅や他テナントがある場合は、排気口の位置変更や脱臭・防音設備の追加が必要になることがあります。油煙を扱う厨房では、グリス除去装置や火炎伝送防止対策など、防火上の条件にも注意が必要です。すべての厨房に同じ装置が一律に必要とは限らないため、適用される規定に沿って検討しましょう。
飲食店のダクト工事費用を抑える方法
工事費を抑えるには、必要な換気能力や安全対策を確保したうえで、施工条件と見積もりを整理することが大切です。
複数の業者から同じ条件で見積もりを取る
複数の施工業者から見積もりを取り、価格と施工内容を比較しましょう。厨房レイアウト、調理機器の種類、希望する排気経路などを各社に同じ条件で伝えることが重要です。
総額だけでなく、使用する部材や設備の性能、施工範囲、工事後の点検対応も確認してください。飲食店の施工実績があるかも判断材料になります。建物によっては指定業者しか施工できない工事区分があるため、貸主への事前確認も必要です。
見積もりの内訳や追加費用を確認する
「ダクト工事一式」と記載された見積もりでは、材料費と工賃のほかに、どのような設備や作業が含まれているか確認しましょう。排気ファン、フード、給気設備、電気工事、足場の設置、既存設備の撤去などは、別料金になる場合があります。
また、厨房の排気設備と客席の空調設備は別工事として見積もられる場合があるため、空調工事費が含まれているかも確認が必要です。
なかには、工事中に設備の腐食や既存配管との干渉が見つかり、追加工事が必要になることもあります。追加費用が発生する条件や、追加工事を行う前の承認方法、費用の精算方法をあらかじめ決めておくと、予算超過のリスクを抑えやすくなります。
既存ダクトの再利用や工事範囲の見直しを検討する
ダクト工事の費用を抑える方法として、既存設備の再利用が挙げられます。
前の店舗の設備が残っている居抜き物件では、ダクトや排気ファンを再利用できれば、新設工事の費用を抑えられる可能性があります。一方、内装などが撤去されたスケルトン物件では、利用できる既存設備がなければ、新たにダクトを設置する必要があります。
ただし、居抜き物件でも既存ダクトの腐食や油汚れ、排気能力の不足などがあれば、交換が必要になる場合があります。専門業者に設備の状態を確認してもらい、清掃や部分補修で対応できるか検討しましょう。
また、厨房のレイアウトや配管ルートを見直すことで、施工範囲を小さくできる場合もあります。ただし、必要な換気能力や安全性を確保することが前提です。
閉店時のダクト撤去費用を抑える方法
ここまでは、主に店舗の営業に必要なダクトの新設・延長・修繕にかかる費用を紹介しました。ここからは、飲食店を閉店・退去する際にダクトを撤去する場合の費用と、その負担を抑える方法を解説します。
飲食店を閉店する際は、ダクトなどの設備を撤去する必要があるか、賃貸借契約と貸主との合意内容を確認します。場合によっては設備を残して引き継ぐ方法も検討できます。
原状回復の範囲とダクト撤去費用を確認する
飲食店の退去時にダクトをどこまで撤去するかは、賃貸借契約や貸主との合意内容によって異なります。店舗によってはダクト本体だけでなく、排気フードやファンの撤去、外壁の補修なども必要です。
特に屋上まで伸びたダクトは撤去作業が大がかりになりやすく、100万〜200万円以上の費用がかかるケースもあります。足場の設置や高所作業が必要になると、さらに費用がかさむ可能性があります。
実際の負担は、撤去する設備の範囲や高所作業の有無などによって変わります。撤去費用を抑えるためには、工事を依頼する前に契約書で原状回復の範囲を確認することが大切です。ダクトを残せる場合もあるため、貸主と相談し、合意した内容を書面に残しておきましょう。

居抜き売却でダクトを次の借主に引き継ぐ
ダクトや厨房設備を残したまま次の借主に引き継ぐ「居抜き売却」も、閉店時の負担を抑える方法の一つです。設備を再利用できれば、売主は撤去費用を、買主は新設工事費用を抑えられる可能性があります。また、設備の状態や需要によっては、造作譲渡代金を受け取れる場合もあります。
ただし、居抜き売却には貸主との調整が必要です。設備の譲渡と次の借主の賃貸借契約は別であり、売却によって原状回復義務が自動的になくなるわけではありません。ダクトの所有者やリース契約の有無も確認しておきましょう。
閉店を検討している場合は、撤去工事を進める前に居抜き売却が可能か相談することをおすすめします。


まとめ|飲食店のダクト工事費用は相場と見積もりの内訳を確認しよう
飲食店のダクト工事費用は、店舗の規模や業態、排気経路、既存設備の状態によって変わります。参考価格だけで判断せず、費用の内訳を確認し、同じ条件で見積もりを比較しましょう。
閉店時には原状回復の範囲を確認し、設備を残した居抜き売却も検討できます。撤去費用の負担を抑えたい場合は、店舗売却をサポートする「買取の神様」にご相談ください。
\ まずは無料で買取査定してみませんか? /


コメント