「現金のみ」でも問題なし?飲食店で2人に1人が「気にしない」一方、約3割がキャッシュレス対応を求めるワケとは

キャッシュレス決済の利用が広がる一方で、今もなお「現金払いのみ」という飲食店も少なくありません。

では実際のところ、現金派とキャッシュレス派ではどちらが多いのでしょうか。
また、キャッシュレスを利用している人は「現金しか使えない店」にどのような印象を持っているのでしょうか。

そこで今回は、株式会社NEXERと共同で、全国の男女500名を対象に「飲食店における支払方法」に関するアンケートを実施しました。

「飲食店での支払方法に関するアンケート」調査概要
調査手法:インターネットでのアンケート
調査期間:2025年10月14日 ~ 10月17日
調査対象者:全国の男女
有効回答:500サンプル
質問内容:
質問1:普段飲食店でどのような支払方法を選択することが多いですか?
質問2:その理由を教えてください。
質問3:現金のみしか対応していない飲食店に対する印象を教えてください。
質問4:その理由を教えてください。
質問5:どのような支払方法に対応しているかによって店を選ぶことはありますか?
質問6:その理由を教えてください。
質問7:今後、飲食店に求める決済対応についてどう思いますか?
質問8:そう思う理由を教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。

目次

質問1:普段飲食店でどのような支払方法を選択することが多いですか?

普段飲食店でどのような支払方法を選択することが多いですか?

はじめに、飲食店で日常的に利用されている支払方法について調査しました。

結果は「現金」が38.6%で最も多く、次いで「クレジットカード」が32.0%「QRコード決済(PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、d払いなど)」が22.4%という結果となりました。

キャッシュレス決済が広がりを見せるなかでも、依然として現金での支払いが主流であることがうかがえます。

ただし、完全にキャッシュレス化してしまうと、現金派の顧客を取りこぼすリスクもあります。現段階では、現金とキャッシュレスの両方に対応することで、より幅広い顧客層に対応できるでしょう。 質問2では、各支払方法を選択している理由を聞いてみたので、一部を紹介します。

現金

  • 現金が一番管理しやすい。(20代・女性)
  • まだまだキャッシュレスに慣れていないから。(30代・女性)
  • 使い慣れているから。(30代・男性)
  • 使える場所が多く安心感があります。(40代・女性)
  • 現金のほうがどのくらい支払ったのかが実感できるから。(50代・男性)

クレジットカード

  • 利便性のため。(20代・女性)
  • ポイントが貯まりやすいから。(30代・女性)
  • 基本的に、支払いをクレジットカード一つにしています。明細がスマホで見られるのが便利だからです。(40代・女性)
  • お金を出す手間が省けるからです。(40代・男性)
  • 財布が重たくなるので、現金の量を減らせる。(50代・男性)

QRコード決済

  • スマホだけでの決済が便利だから。(20代・男性)
  • 手軽に使えるしポイントも貯まるから。(30代・女性)
  • 簡単に支払えるため。(40代・男性)
  • 現金を持ち歩かなくて良いし、ポイントが貯まるから。(50代・男性)
  • 現金を持ち歩かなくていいので。(50代・女性)

「現金」と回答した方からは「使い慣れているため安心できる」「どの店舗でも利用できる」といった、利便性や慣習を重視する意見が多く挙がりました。

一方で「クレジットカード」や「QRコード決済」を選択した方は「ポイント還元を受けられる」「現金を持ち歩かずに済む」といった、合理性や効率性を重視する傾向が見られます。

つまり、顧客は「安心感」と「利便性」のどちらを優先するかによって支払方法を選んでいます。そのため、ターゲットとなる顧客層の年齢やライフスタイルを分析し、重視する価値に合わせた決済手段を導入することがポイントです。

質問3:現金のみしか対応していない飲食店に対する印象を教えてください。

現金のみしか対応していない飲食店に対する印象を教えてください。

約6割の回答者が「現金以外の支払方法(クレジットカード・QRコード決済など)」を主に利用している一方で、現金のみ対応の飲食店に対してどのような印象を持っているのかを調査しました。

結果は、約半数が「とくに気にならない」と回答し、約3割が「キャッシュレス決済に対応してほしい」、さらに約2割弱が「現金しか使えない店舗は利用を控えたい」と回答しました。

質問4では、その理由を聞いてみたので、一部を紹介します。

とくに気にならない

  • 現金を持ち歩いているので困らない。(20代・女性)
  • 現金のみでも利用したければ利用するし、お店の人の自由にしたら良いと思うから。(30代・女性)
  • その方が安く提供できそうだから。(40代・女性)
  • 現金に問題があるわけではないので、それで良いと感じる。(50代・男性)
  • その店がおいしければ関係ない。(60代・女性)

できればキャッシュレス対応してほしいが、仕方ないと思う

  • 外国人等がとくに不便だと思う。(20代・男性)
  • 利便性のためクレジットカードが良いが、導入コストもあるので仕方ないと思う。(20代・女性)
  • 現金で払うのは面倒なのと、ポイントが貯まらない。(30代・女性)
  • 美味しければ現金のみでも良い。(40代・女性)
  • キャッシュレスには手数料があり、店の負担になるから。(50代・男性)

不便に感じるので、あまり利用したくない

  • 面倒だから。(20代・男性)
  • 今の時代に合っていないと思う。(30代・女性)
  • ポイントも貯まらないし、損した気分になる。(40代・女性)
  • 現金は持ち歩かないから。(50代・男性)
  • お金を触るのに抵抗があるから。(60代・女性)

「とくに気にならない」と回答した方では、日常的に現金を持ち歩いている利用者が多く見られました。飲食店は「おいしければ問題ない」と考える傾向もあり、決済手段を重視しない層が一定数存在するようです。

一方で「できればキャッシュレス対応してほしいが、仕方ない」と回答した方からは、導入コストや運用負担を理解したうえで、それでも利便性向上を期待する声が多く挙がりました。

また「不便に感じるため、現金のみの店舗はあまり利用したくない」と回答した方は、現金を持ち歩かない生活スタイルの定着や、店舗がデジタル化の流れに遅れているという印象を理由として挙げています。

質問5:どのような支払方法に対応しているかによって店を選ぶことはありますか?

どのような支払方法に対応しているかによって店を選ぶことはありますか?

続いて、飲食店が対応している支払方法の種類によって、来店を判断することがあるかを調査しました。

結果は、71.0%の方が「支払方法によって店を選ぶことはない」と回答しており、現時点では決済手段が店舗選択の大きな決め手にはなっていないことが分かります。

一方で、約3割の方が「支払方法によって店舗を選ぶことがある」と回答しており、キャッシュレス決済を日常的に利用する層では、対応している決済手段の多さが店舗選びの基準のひとつになりつつあることがうかがえます。

質問6では、その理由を聞いてみたので、一部を紹介します。

支払方法によって店を選ぶことがある

  • 現金を持っていないときがあるから。(20代・男性)
  • あらかじめ利用を予定していなかった時のような急に飲食店を利用するような場合は、その時自分が支払える方法のお店を選ぶ。(30代・女性)
  • ポイントを多く貯めたいので利用しているポイントが使えるかどうかを重視している。(30代・男性)
  • 現金を持ち歩いていないから。(40代・女性)
  • 手持ちの現金によって判断する。(50代・男性)

支払方法によって店を選ぶことはない

  • 支払方法よりもサービスや商品の質で決めたいから。(30代・女性)
  • 気に入った店を利用するから。(30代・男性)
  • ネットショッピングであれば気にするが、実際の店舗ではあまり気にしない。(40代・男性)
  • 大体の支払方法には対応できているので、とくに支払方法で選ぶことはない。(50代・女性)

支払方法によって店舗を選ぶと回答した方からは「現金を持ち歩かない」「ポイント還元を重視している」といった理由が多く挙げられました。

キャッシュレス決済が生活の一部になっている方は、支払いの利便性や還元率が店舗選びの実質的な判断基準になっていると考えられます。

一方で「支払方法に関係なく、料理やサービスの質が高ければ利用する」と回答した方も一定数おり、決済手段よりも店舗体験そのものを重視する顧客層も依然として多く見られます。

質問7:今後、飲食店に求める決済対応についてどう思いますか?

今後、飲食店に求める決済対応についてどう思いますか?

最後に、今後の飲食店における決済対応に対する利用者の意識を調査しました。

結果は、35.0%が「現金のみでも問題ない」と回答し、依然として現金決済への一定の支持が見られました。一方で、31.2%が「できればキャッシュレスに対応してほしい」と回答しており、利便性やスピードを重視する層の拡大もうかがえます。

質問8では、それぞれの選択理由を聞いてみたので、一部を紹介します。

現金のみでも問題ない

  • 現金も電子決済もどちらも使用できるから。(20代・男性)
  • キャッシュレスは導入する側も手数料等大変だという話も聞くので、お店側が無理のないようにして欲しい。(30代・女性)
  • 不便に感じていないから。(40代・女性)
  • 現金は不正利用の心配がなく、安心だから。現金だけでも問題ない。(40代・男性)
  • 飲食店側が利便性を考えて好きなやり方で良いと思うからです。(50代・男性)

できればキャッシュレスに対応してほしい

  • お釣りをもらいたくないから。(20代・男性)
  • キャッシュレスの方がポイントの還元率が高いから。(30代・女性)
  • 支払いが楽だから。(30代・男性)
  • サッと支払いできるから。(40代・女性)
  • 現金だと手持ちが足りなくなる可能性があるから。(50代・男性)

「現金のみでも問題ない」と回答した方からは、日常的に現金を持ち歩く習慣があるため、とくに不便を感じないという意見が多く寄せられました。この層にとっては、支払方法よりも店舗での体験や料理の満足度が重視される傾向にあります。

一方で、現金を持ち歩きたくない層ではキャッシュレス決済を求める声が多く、ポイント還元や支払いの手軽さを魅力と感じる利用者が目立ちました。

まとめ

今回の調査では、飲食店での支払方法として「現金」が38.6%「クレジットカード」や「QRコード決済」などのキャッシュレス決済が約6割を占めました。

キャッシュレス派が増えている背景には、ポイント還元のメリットや、現金を持ち歩かない生活スタイルの浸透があります。

一方で「現金のみでも気にならない」という方も約半数おり、現金ニーズが依然として残っていることも分かりました。

こうした結果から、飲食店に求められるのは顧客層に合わせた柔軟な店舗運営です。

決済環境の整備だけでなく、立地やコストバランスを踏まえた経営基盤の最適化が今後ますます重要になるでしょう。 その手段のひとつとして、初期費用を抑えてスピーディーに開業できる「居抜き物件」がおすすめです。既存の設備や内装を活用できるため、キャッシュレス端末の導入や内装改修など、時代に合わせた投資に予算を充てやすいという利点があります。

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居抜き物件のことなら「居抜きの神様」に任せるのじゃ

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