飲食店のネズミ対策は?発生した際の被害と合わせて解説!
飲食店を開業する場合、料理の味や店内の雰囲気が大切になります。しかし、衛生面も重要です。
衛生管理をしっかり行うことで、安全で信頼される店舗運営を実現できます。飲食店は食品を取り扱うことから、衛生管理を怠るとネズミが侵入・発生するため、注意が必要です。
そこで今回は、飲食店におけるネズミ対策について紹介します。対策や予防方法を具体的に解説しているため、開業を検討している人は参考にしてください。
飲食店でネズミが発生したときの被害は?
店内にネズミが発生した場合、迅速な対応が必要です。食害をはじめ、客・スタッフの健康リスクを高めたり、店の評判に影響を及ぼしたりするためです。
ネズミによる被害を具体的に知ることで、対策の必要性を感じられるでしょう。この章では、具体的な被害について詳しく解説します。
食害
影響が大きいのは食害です。飲食店は、安全・新鮮な食材がなければ成り立ちません。しかし、雑食性であるネズミは、店内のあらゆる食材をかじる可能性があります。
少しでもかじられたりかまれたりすると、食材を料理に使うことはできません。ネズミは病原菌を保有しており、ネズミが触れた食材を使うと食中毒を起こすリスクがあるからです。
万が一食中毒が発生すれば、営業停止処分を受ける場合があり、店の経営にも評判にも大きな影響を及ぼすことになるでしょう。ネズミに触れられた食材は廃棄するしか方法がなく、料理を提供し続けるためには新しく食材を購入しなければなりません。
必要以上にコストがかかり、大きな経済的損失を招いてしまうでしょう。
火災や病原菌の拡散
ネズミは硬いものを好んでかじる習性をもち、食材だけでなく電線やガスホースもかじります。電線やガスホースをかじると短絡や漏電が生じ、火災の原因となる場合があります。とくに古い建物や配線が劣化している場所では、火災のリスクが高まるでしょう。
壁や床、天井など健材がかじられると、店舗そのものの劣化を早めてしまいます。見た目が悪くなったり、メンテナンスにコストがかかったりと、ダメージは大きいでしょう。
また、ネズミはサルモネラ菌をはじめ、多くの病原菌を保有している動物です。食材はもちろんのこと、食器や調理器具に病原菌が移れば、食中毒・感染症を発症させるおそれがあります。
ネズミそのものだけでなく、ふんからも病原菌が移るため、対策を講じなければ客や従業員、店主の健康を脅かす事態を招くでしょう。
お店の評判の低下
飲食店でネズミが見つかると、店の評判に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。ネズミが店内で見つかれば、まずは店の衛生状態が疑われるでしょう。客は食中毒・感染症のリスクを心配し、やがて来店を避けるようになります。
近年はSNSが普及しているため、店の衛生状態が悪ければ、すぐにネット上に情報が拡散されてしまいます。営業停止処分を受けた場合も、悪いウワサとしてすぐに広まってしまうでしょう。
ネガティブな情報が出回ると、新規の客の獲得が難しくなります。また、リピーターが来店を控える可能性もあるでしょう。来店する客が減ると収益が減るため、店の経営に大きな打撃を与えてしまいます。
一度信頼を失うと、回復には相当な時間と費用が必要です。店の評判を落として売上まで低下させないためにも、対策は徹底して行う必要があります。
ネズミのラットサインとは?
ラットサインとは、ネズミの存在を示す兆候のことです。ラットサインを見逃さないようにすれば、適切な対策を講じられ、店内の衛生を保てるでしょう。
ここからは、ラットサインを3つに分けて紹介します。
ネズミのふん
ふんが見つかる場所は、ネズミの活動エリアを示すため重要です。ふんは、黒い粒状で米粒ほどの大きさをしています。
ネズミは動きながらふんをするため、店内のあちこちにふんが散乱しています。病原菌の拡散を防ぐために、ふんが見つかった場所は入念な消毒が必要です。
黒ずみ
ネズミは壁や柱などに体をこすりながら動く習性をもちます。何度もネズミが通っている場所は、体についている汚れが壁や柱にうつり、黒ずみが目立つようになります。また、通り道には足跡が残る場合もあるでしょう。
壁や柱、天井、配線ケーブルなどに黒ずみが見られたり、足跡が残っていたりする場合、ネズミの通り道になっている可能性が高いといえます。
コードやホースをかじった跡
ネズミは硬いものを好んでかじる習性があります。前歯が伸び続けることから、常に何かをかじって歯を削る必要があるからです。
食材だけでなく、コードやホースもかじるため、かじられた跡がある場合、ネズミの活動エリアである可能性が高いといえるでしょう。
飲食店のネズミ対策は?
飲食店の経営に悪影響を及ぼさないためには、適切なネズミ対策が必要です。万が一ネズミを見つけた場合、正しい方法で駆除しなければなりません。
また、最初からネズミを侵入・発生させないためには、日頃からの予防が大切になるでしょう。ここからは、予防方法と駆除する方法について、具体的に解説します。
予防方法
ネズミによる被害をなくすためには、日頃から店内をこまめに掃除することが大切です。食べ残しなど、ネズミが好みそうなものは蓋付きのゴミ箱などに片付けるようにしましょう。食材は、段ボールに入れたまま置いておくのではなく、冷蔵庫やパントリーに保管してください。
ネズミが侵入してきそうなすき間や穴があれば、すべて塞ぎましょう。1〜3cmのすき間・穴があれば侵入されてしまうため、こじ開けられないように防獣ネット・金網・補修パテを使ってしっかり塞ぐのがポイントです。
そのほかの対策は、忌避剤を撒いたりハーブの香りがするものを置いたりすることが挙げられます。ネズミが苦手な成分を含む忌避剤を撒けば、侵入を防げるでしょう。燻煙タイプの忌避剤は、店の隅々にまで成分が行き渡るため、おすすめです。
また、ネズミはハーブ類の香りを嫌うため、侵入してきそうな場所にペパーミントやハッカなどの香りがするものを設置するとよいでしょう。ハーブ類は人に無害なため、安心して使えます。
物件を選ぶ際には、居抜き物件がおすすめです。居抜き物件であれば、キッチン設備や内装がすでに整っているため、初期投資を大幅に抑えられます。開業資金をネズミ対策などの衛生対策に回せば、徹底した衛生状態で飲食店を開業できるでしょう。
駆除する方法
ネズミを見つけた場合、捕獲器や粘着シートでまずはネズミを捕獲してください。捕獲器は、粘着シートでは捕獲できない大きなネズミも捕獲可能です。ただし、捕獲した後は、自分で殺処分しなければなりません。
そのほか、殺鼠剤の使用も効果的です。毒入りのエサをネズミが食べることで、駆除できます。
ネズミが侵入してきそうな場所や通り道になっている場所に殺鼠剤を置いておきましょう。速効性のものと遅効性のものがあるため、緊急性に応じて使い分けてください。殺鼠剤を使えば効率的にネズミを駆除できますが、死骸の駆除は自分で行う必要があります。
居抜き物件は、初期投資を抑えられるため、対策にコストをかけられます。しかし、トラブルが多いのではないかと不安な方も多いでしょう。こちらの記事では、居抜き物件のトラブルを回避するために覚えておきたいことについて解説しています。 トラブル例や対策も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
飲食店を安全に経営するためには、時間・コストをかけてネズミ対策を徹底的に行う必要があります。食害や病原菌の拡散、店の評判の低下を防ぐためです。
居抜き物件は、初期投資を抑えて既存の設備を活用できることから、対策に時間やコストをかけられるためおすすめです。「居抜きの神様」は、飲食店向けの居抜き物件を多数取り扱う物件紹介サービスです。
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