「バズるカフェ」を作るには?儲かる×定番×トレンドを押さえたメニュー設計のコツ

「バズ(buzz)」。それは、SNSで多くのユーザーからリアクションをもらいながら急激に拡散され、話題になることを意味します。低コストかつ宣伝効果の高いツールとしてSNSを活用する企業・店舗が増えた近年では、バズを狙うこともひとつの戦略となり得ます。

こうした「バズるカフェ」を目指すには、トレンドを盛り込みながらもしっかりと利益を確保できる(=儲かる)メニューづくりが欠かせません。

そこで今回は、バズるカフェを作るために必要なメニュー設計について解説します。カフェ開業を目指している方は、ぜひ参考にしてください

目次

カフェで儲かるメニューとは

まずは、カフェで儲かるとされているメニューづくりの基礎を固めましょう。

カフェには、そのお店の看板となり得る定番メニューのほか、季節の食材やイベントにマッチした季節限定メニュー、顧客に飽きずに通ってもらえるような日替わりメニューなどがあります。それぞれの区分についてチェックしていきましょう。

人気の定番メニュー

コンセプトにもよりますが、基本的なカフェの定番メニューは、軽食とスイーツの2種類が挙げられます。昔ながらの喫茶店のようなカフェを目指す場合には、王道であるナポリタンやサンドイッチなどが人気の定番メニューといえそうです。

定番メニューは、どのカフェでも食べられるような王道のものを意味します。初めてそのお店に来店されたお客様でも安心して注文しやすく、材料もある程度一定のものを使用するため、安定して利益を確保しやすいメニューともいえます。

しかし、定番であるからこそ、店舗独自のオリジナル要素がなければお客様の心を掴みづらいといった注意点もあります。食材や味付け、調理法、魅せ方などのオリジナリティを反映させれば、その店ならではの定番メニューとなり、儲かるメニューになり得るのです。

季節限定のメニュー

多くのカフェでは、定番メニューのほか、季節限定メニューも展開しています。季節限定メニューは、お客様の選択肢が増えるだけでなく、注目されやすい、キャッチーで注文されやすいというメリットもあります。

「季節限定」という文字に興味を持って来店するお客様は少なくないため、新規顧客獲得にもつながります。季節の食材を積極的に使っているということは、トレンドに敏感であり、食材も新鮮な旬のものを仕入れていると印象づけることもできるでしょう。

季節限定のメニューは、軽食でもスイーツでも簡単に活用できます。具体例としては、旬の食材を使ったパスタや、クリスマスやバレンタイン限定のスペシャルスイーツなどです。これだけでメニューにバリエーションが生まれ、お客様にもさまざまな味をお試しいただけるでしょう。

パフェひとつ取っても、春は苺やさくらんぼ・夏は桃やマンゴー・秋はサツマイモや栗・冬はりんごや柚子を使うといったように、季節ごとに変わる限定メニューを定着させるのもよい工夫です。

日替わりメニュー

カフェは、コーヒーや軽食を提供する場です。なかには、毎日通うようなリピーターもいらっしゃるでしょう。そんなリピーターにバリエーション豊かなメニューを提供できるのが、日替わりメニューです。

日替わりメニューも季節限定メニューと同じく、定番メニューを活用して展開できます。サンドイッチの具材やランチの総菜を変更するだけで、バリエーション豊かなメニューを展開できるでしょう。

日替わりメニューのメリットは、その日お得に仕入れることができた食材で自由に作れることです。使い切りたい食材も柔軟に取り入れやすいため、原材料費の調整に活用でき、エコの観点からも魅力的な点が強みといえます。

こちらの記事では「カフェの経営は難しい」と言われる理由について解説しています。経営を成功させるためのポイントもあわせて紹介するため、ぜひご覧ください。

ほかのカフェと差別化を図るオリジナルメニュー

バズるカフェを目指すなら、競合他店との差別化を図り「あのメニューが食べたいから行こう!」と思われるメニューを開発するのもひとつの手です。創意的なオリジナルメニューは、そのカフェに来るお客様にターゲットを絞って開発しなければいけません。

また、オリジナルメニューには、メニューのマンネリ化を防ぐ役割も果たします。飽きることなく通ってもらえるカフェを目指すためにも欠かせないといえるでしょう。

ここで、オリジナルメニューの重要性と効果、開発のポイントについてまとめました。具体的なオリジナルメニュー例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

オリジナルメニューの重要性

オリジナルメニューの存在は、カフェのブランディングに役立ちます。そのカフェならではのオリジナルメニューやこだわりポイントをアピールし、他店との差別化を図れるアイテムです。それが利益率のよいメニューであれば、安定したカフェ経営につながりやすいでしょう。

オリジナルメニューは、その店の宣伝にも効果的です。オリジナルメニューがあれば、広告や看板、SNSでもアピールしやすいといえるでしょう。他店にはないオリジナルメニューを開発すれば、自身のお店をより効率よくアピールできるのです。

多くのカフェに用意されている定番メニュー以外にも品数が増え、選択肢が充実するのもうれしいポイントです。リピーターを飽きさせないために、繰り返し注文したくなるようなメニュー設計も必要です。

オリジナルメニュー開発のポイント

オリジナルメニュー開発には、時間と労力が必要となるでしょう。しかし、ポイントを抑えれば、スムーズにオリジナルメニューを開発できます。ここで、オリジナルメニュー開発のポイントについてご紹介します。

まずは、視点をずらすことです。既存メニューを別の視点で捉え、新たな価値を見出す方法とされています。既存のメニューを掛け合わせる方法も有用でしょう。

さらに、マンダラートというフレームワークを用いたテクニックを紹介します。マンダラートとは、3×3の9マスにアイデアを書き込み、思考整理や展開を行う発想法です。

【マンダラートのやり方】

  1. 中央のマスにメインテーマを記入する
  2. ①の周囲8マスへ「メインテーマから連想した関連ワード」を記入する
  3. 中央の3×3マスを埋めたら、次は②で挙げた関連ワードを外周の3×3マスに記入する
  4. 外周マスで「関連ワードを実現させるための要素」を記入し、すべてのマスを埋めていく

マンダラートは、頭の中に眠っているアイディアを可視化するのに非常に有効なフレームワークであり、商品開発だけでなくスポーツなどのあらゆる場面で用いられています。メインテーマを達成するための中間目標もわかりやすくなるので、ぜひ活用してみましょう。

差別化を図るアレンジメニュー例

ここで、前述したオリジナルメニューの開発ポイントに沿って考案されたメニューをご紹介します。

まずは、視点をずらす方法で成功した例です。日本ならではのおにぎりにも、視点をずらすことで新たな価値が生まれています。これまでおにぎりといえば、コンビニやお弁当に入っているイメージが強かったのではないでしょうか。しかし、最近では炊き立てのご飯を目の前で握り、出来立てを提供するお店が増えています。

おにぎりを目の前で握って提供するコンセプトのお店は、最近のトレンドともいえそうです。実際にSNSなどでも人気を集めており、出来立てのおにぎりを求めて行列ができていると話題になっています。

「かけあわせ法」はカフェ業界でも有効な開発方法です。近年人気を集めているフルーツ大福は「かけあわせ法」から生まれたメニューといえます。フルーツサンドが話題を集めている昨今、そのフルーツと和菓子を掛け合わせたフルーツ大福は、見た目も華やかで看板メニューとしての存在感も十分な商品です。

カフェで儲かるメニューを考えるときのポイント

バズるカフェには、一目置かれるようなオリジナルメニューが欠かせません。しかし、ただ斬新で個性的であれば良いのではなく、ポイントを踏まえてメニューを考案しなければならないでしょう。

バズるカフェを目指せる、いわゆる「儲かるメニュー」づくりには、カフェのコンセプトにあったメニューにするだけでなく、トレンドメニューの考察やデータ分析に基づいた開発も必要です。

ここからは、バズるカフェを目指すために必要なメニュー開発のポイントをご紹介します。

コンセプトやターゲット客層に合ったメニューにする

儲かるメニューを決めるうえで、自身のカフェのコンセプトやターゲットについて、改めて分析することが大切です。いくら真新しく斬新なメニューでも、コンセプトやターゲットとのズレが生じていると、受け入れられにくくなってしまいます。

さらに、コンセプトやターゲットからかけ離れたメニューは、リピーターの信頼を損ねてしまい、顧客離れにもつながります。ターゲットに合わせたメニューの具体的な例を見ていきましょう。

Z世代とSNSシェアを意識したメニューを考案する

Z世代の若者をターゲットとしたカフェでは、SNSでシェアされることを前提としたメニュー開発が欠かせません。とくに写真や動画で映えるようなメニューや、カスタマイズできるドリンクが人気を集めているようです。

写真や動画で撮影して拡散されることを前提に、盛り付けや彩りにも十分こだわりましょう。近年話題となった「流れるクリームのパンケーキ」のように、エモーショナルなメニューに目を向けてみるのもよいかもしれません。

健康を意識したヘルシーメニューを考案する

大人の女性や外国人をターゲットとする場合には、オーガニックやヴィーガンにこだわるのもよいでしょう。

昨今は健康志向の方が増加しているため、カフェのヘルシーメニューも注目されています。2024年にヒットしたアサイーボウルも、健康ブームならではのトレンドといえそうです。

外国人観光客が多い地域のカフェでは、ベジタリアン・ヴィーガンメニューに対応した飲食店が注目を集めています。日本ならではの大豆や米粉を使い、健康を意識したメニューを考案してみましょう。

メニュー数を絞ってバリエーションを工夫する

メニュー数を絞る方法で、コストを削減しながらメニューを展開するのもよいでしょう。パンケーキ専門やサンドイッチ専門、クレープ専門など、ひとつのメニューに特化すれば特定の食材を安く大量に仕入れられます。

アイスクリームやフルーツを添えるなど、バリエーションを増やせば、こうした専門店でも季節限定メニューや日替わりメニューを展開できるでしょう。少ないメニュー数なら、在庫管理がしやすくなり、廃棄ロスも防ぎやすくなります。

原価率の低い食材を使う

原価率が低い食材を使用すれば、おのずと利益率が高くなり、儲かるメニューとなるでしょう。一般的な原価率は20%〜25%といわれています。原価が高い食材ばかりを使用すると、コストがかかるだけでなく、商品価格を高く設定しなければ採算が合わなくなります。

カフェのメニューで原価率が低いとされているのは、ドリップコーヒーやアイスティーなどです。しかし、インパクトのあるオリジナルメニューにするなら、フードメニューに目を向けてみるのもよいでしょう。

カフェで提供されているフードメニューで原価率の低い食材を使えるのが、焼き菓子やトースト類です。このような焼き菓子は、小麦粉や砂糖など、原価率が低い食材で作れます。

トーストも原価率が低い食パンをメインとしたメニューです。焼き菓子もパンもアレンジしやすいメニューのため、メニューのバリエーションを増やしやすいというメリットもあります。

調理時間を短縮できるメニューを選ぶ

提供まで時間がかかってしまうと、あまりオーダーされないメニューになってしまいます。短時間に提供できるメニューは、お客様に親しまれやすいだけでなく、回転率アップにもつながるでしょう。

いちから作ると時間がかかるメニューは、提供時に盛り付けるだけ・温めるだけ・揚げるだけのシンプルなオペレーションにすれば、お客様を待たせることなくスムーズに提供できます。

データ分析に基づいてメニューを開発する

儲かるメニューの開発には、データの分析が欠かせません。カフェのコンセプトやターゲットはもちろん、実際にどんな年齢層の方が来店しているのか、どんなメニューが好まれているかを分析する必要があるでしょう。

たとえば、仕事の合間に利用できるようなオフィス街のカフェなら、すぐに出せるようなメニューが好まれます。若者が多く住んでいる街のカフェでは、SNS映えを重視するのもよいでしょう。ママ世代が多く利用する住宅街のカフェなら、手軽なランチやお子さま向けのメニューが好まれます。

こちらの記事では、カフェの開業について解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

いくらバズるカフェでも、儲かるメニューでなければスムーズな経営とはほど遠くなってしまいます。儲かるメニューを開発する際には、SNSで流行っているメニューを単にマネするのではなく、カフェのコンセプトにあったものを考えなければなりません。

メニュー数を絞って在庫管理をしやすくしたり、原価率が低い食材を使用したメニューにしたりなどの工夫も、儲かるメニュー開発に欠かせない要素です。

また、カフェの開業には高額の初期費用が必要です。この初期費用を賢く抑えるには、いかにお得な物件を探せるかが成功のカギといえるでしょう。そこでおすすめしたいのが、居抜き物件の活用です。

居抜き物件を多数掲載している「居抜きの神様」では、これからカフェを開業したいと考えている方にぴったりな物件を多数掲載しています。「儲かるメニューでバズるカフェにしたい!」「初期コストをできるだけ抑えたい!」という夢を叶えてくれる物件にきっと出会えるでしょう。

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居抜き物件のことなら「居抜きの神様」に任せるのじゃ

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