お酒を提供する飲食店は、ビールグラスへのこだわりが重要です。ビール本来の風味と香りを引き立てるグラスは、愛飲者の満足度を高め、リピーターの獲得につながります。
本記事では、飲食店で使用されるビールグラスの種類や、ビールごとに適したグラスの選び方を解説します。
ビールグラスの種類

ビールを提供するバーや居酒屋の多くでは、ビールの特徴に合わせてグラスを使い分けています。ビールグラスへのこだわりは、顧客にビールの香りや味わいを楽しんでもらううえで大切です。以下では、主なビールグラスの種類と、それに合うビールを紹介します。
ピルスナー
ピルスナーグラスは、日本人にも愛飲者が多いピルスナーを楽しむためのグラスです。容量が250ml〜330mlと小さく、背が高く縦に細長い形状が特徴的です。ピルスナー独特の黄金色の透明感を引き立てながら、きめ細やかな泡を美しく演出できるデザインです。
また、飲み口は徐々に狭まる形状ゆえに、ホップの香りと苦味が引き立ちます。ピルスナーのほか、ラガー全般との相性も良いグラスです。
パイント
パイントグラスは飲み口が広めで、グラスの底に向かって細くなっていく逆円錐形の見た目が特徴です。1パイント(アメリカは473ml、イギリスは568ml)の容量で作られています。飲み口の広さから、ビールの香りや味わいを強く感じられるのがメリットです。
多くのビールに合う万能なグラスですが、なかでもペールエールやスタウトなどにマッチします。
ジョッキ

ジョッキはビールグラスの定番で、厚みのあるガラス製で持ち手があります。とくに、飲み口の厚みは、ビールの爽快感やのど越しを引き立てます。
直接手でグラスを持つ必要がないことから、ビールの温度が上がりにくく、ビールを冷たい状態で楽しめるのも特徴です。ジョッキには、よく冷やしたラガービールが好相性です。
IPA
IPAグラスは、イギリス発祥のクラフトビール「IPA(インディア・ペールエール)」の豊かな香りを最大限に引き出すために設計された専用グラスです。特徴は、凸凹としたグラスの下部です。
ビールを口に運ぶたびに、ビールが凸凹へ流れ込み、泡が生まれることで、IPA特有のホップの香りが飲み終わるまで続きます。さらに、上部の飲み口は卵のように丸みを帯びており、香りを閉じ込め、長時間香りをキープできる構造でつくられています。
チューリップ
チューリップグラスは、チューリップの花のように、グラスの中央部分に膨らみがあり、飲み口にかけて直径が小さくなっている形状のグラスです。特徴は、膨らんだ形状のため泡が長持ちしやすい点や、グラスを傾けるとビールが対流し香りが引き立つ点です。
チューリップグラスは、エール系からIPA、ベルギービールまで幅広いビールと合います。また、脚があるため、ワインテイスティンググラスとして使われることもあります。
こちらの記事では、ジョッキの容量について解説しています。
美味しく注ぐためのポイントも取り上げているため、ぜひ合わせてご覧ください。

ビールグラスを選ぶ際のポイント

ビールに使うグラスを選ぶ際は、形状や素材、厚さに注目しましょう。以下では、グラス選びのポイントを解説します。
形状
ビールグラスは、形状によってビールの香りや味わいが変わるため、ビールの種類ごとに適した形状のものを選ぶ必要があります。形状で注目したいポイントは、飲み口の広さとフォルム、脚の有無です。
たとえば、丸みを帯びたフォルムのチューリップグラスは、ゆっくり香りを堪能したいクラフトビールに適しています。また、脚つきのピルスナーグラスは、ビールに手の温度が伝わりにくいため、のど越しを楽しむラガービールに向いています。
素材
ビールグラスの素材には、定番のガラス製以外に、陶器やステンレスなど豊富なラインナップがあります。素材の違いはデザイン性や口あたり、ビールの温度に影響するため、素材別の特徴を把握しておきましょう。
たとえば、ガラス製は透明で視認性が高く、ビール本来の色あいや泡を見ながら味わえます。また、陶器のグラスは、表面に細かな凸凹があり、なめらかな泡を作りやすいのが特徴です。ステンレス製は保冷性に優れており、冷たいビールを長時間キープするのに適しています。
厚さ
ビールグラスを選ぶ際は、グラスの厚さにも注目しましょう。たとえば、薄いグラスは、ビールの風味がダイレクトに伝わり、口あたりが良くなります。ビールの繊細な味わいや口あたりを楽しんでほしい場合におすすめです。
一方、厚みのあるグラスはひと口飲んだときに口に入るビールの量が多くなり、喉ごしを感じながら気持ち良く飲めます。また、厚みがあることで保冷性が高まるため、ビールの温度変化が少ないのも特徴です。耐久性に優れることから、居酒屋などで使うビアジョッキとして適しています。
こちらの記事では、バーの開業について解説しています。必要な届出や資金も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
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まとめ

ビールグラスにはさまざまなタイプがあり、提供するビールに合わせてグラスを用意すると、ビール本来の味わいや飲み口を引き立てられます。
グラスにこだわることで、集客やリピート率の向上につながります。お酒を提供する飲食店をオープンする際は、グラスの形状や素材、厚さに注目し、準備を進めましょう。
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