バー経営を成功させるためには、いくつかの重要な特徴やスキルが求められます。また、開業には資金面でもしっかりとした準備が必要です。
本記事では、バーの経営に向いている人の特徴や、開業準備に必要な資金について解説します。バーを始める前に自分の適性を確認しておきたい方や、バーの開業を成功させたい方は、ぜひ参考にしてください。
バー経営に向いている人の特徴は?

バー経営は単に飲み物を提供するだけでなく、経営に対する独立心・信念やお客様とのコミュニケーション力などが求められます。ここでは、バー経営に向いている人の特徴を具体的に紹介します。
独立心と信念を強く持っている
バーの多くは個人事業として運営されており、自分で店舗の運営方法を考える「独立心」が必要です。店舗の経営は楽しいことばかりではなく、安定した収益を得るためには困難に立ち向かう「信念」も求められます。
やりたいことを追求する経営では、十分な収益が得られず、廃業につながるリスクもあります。売上管理やコスト管理を常に意識し、やりたいこととのバランスの取れた経営を心がけましょう。
人を楽しませるのが得意
バーの顧客は、お酒を飲むことはもちろん、店主とのコミュニケーションを目的に来店することも少なくありません。そのため、人をもてなしたり、楽しませたりするのが得意であることも、バーの経営者に求められる条件です。
来店客を楽しませるには、個々のニーズを読み取る力が必要です。たとえば、緊張している様子の顧客には寄り添うような接客を心がけ、オーダーで迷っている顧客には好みをたずねるなどして、状況に合わせた対応を取りましょう。
顧客のニーズに的確に応えていくことで、顧客が「あのバーの店主は自分のことをよく分かってくれている」と感じ、満足度が上がってリピーターの増加につながります。
人の話を聞くのが上手い
人気店の共通点は、店主やスタッフが聞き上手であることです。来店の目的が誰かに話を聞いてもらうことである顧客も多く、聞き上手であることは大きな魅力です。
親身になって話を聞くと顧客の満足度が向上し、リピートにつながる可能性が高まります。ただし、人によって居心地の良い距離感は異なるため、どの顧客にも同じように接するのではなく、相手の様子に合わせた接し方をすることが大切です。
また、顧客が気持ちをオープンにして話せる雰囲気づくりを意識し、心地よく過ごせる時間を提供することも重要です。
バー開業に必要な資金と開業費用を抑える方法

バーの開業には、まとまった金額の資金が必要です。どれくらいの費用を想定しておけばよいのか、目安となる金額や調達方法、開業費用の節約について解説します。
開業資金は1,000万円~が必要
バーの開業にあたっては、おおよそ500万〜1,000万円以上の開業資金を用意する必要があります。主な内訳は、次のとおりです。
- 物件取得費:テナント物件を借りるための家賃・保証金など
- 内装工事費:デザイン料・施工管理費・工賃など
- 什器備品費:店内の設備やグラス・食器などの備品購入にかかる費用
- 宣伝広告費:集客のためのチラシやホームページ制作などの費用
- 採用費:スタッフの募集にかかる費用
- 当面の運転資金:開業後しばらくの家賃・光熱費・仕入れ・人件費など、売上が安定するまでの店舗運営に必要な資金
開業に必要な初期費用は、店舗の坪数によって異なります。たとえば、坪数の大きい物件を借りた場合、家賃が高くなることで物件取得費が上がるほか、内装工事費も小規模な店舗に比べて高くなる傾向にあります。
ただし、開業費用の節約を優先し、内装工事費を必要以上に削らないように注意が必要です。バーの集客には、内装の充実感が大きな影響を与えるため、見た目の印象にも配慮することが重要です。
内装にこだわらないバーは、スタッフの接客スキルや対応力に大きく依存することになります。バー業界では、個性的な内装デザインや特徴的なフード・ドリンクなどを通じて他店との差別化が求められます。
人に頼らず、安定した経営を目指すためには、トータルで3,000万円程度の開業資金を用意することが理想的です。
開業資金の調達方法
バーの開業資金を調達する方法には、以下のような選択肢があります。
- 知人や親せきから借りる
- 民間の金融機関から融資を受ける
- 日本政策金融公庫など公的機関の融資制度を活用する
- クラウドファンディングで資金提供を募る
- 国や地方自治体が運営する助成金・補助金制度に申請する
とくに、金融機関から融資を受ける場合、自己資金が多いほど審査に通過できる可能性が高くなります。事業を始める前に、自己資金をできるだけ多く貯めておきましょう。
開業費用を抑える方法
バーの開業時にかかる費用を抑えたい場合「居抜き物件」の活用がおすすめです。居抜き物件とは、前の店舗で使用されていた内装や設備がそのまま残っている物件のことを指します。
居抜き物件のメリットは、内装や設備の設置費用を大幅に削減し、初期投資を抑えられることです。また、内装の手直しが最小限で済むため、営業開始までの準備期間を短縮でき、空いている期間の家賃の負担を減らしつつ、早期に売上を上げることが可能です。
さらに、前の店舗の常連客が再び訪れる可能性もあるため、業種や提供する商品が似ている場合、集客にもプラスになります。
こちらの記事では、バー経営のメリットとデメリットについて解説しています。
バーの種類や失敗するケースも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

バーの経営に向いているのは、困難な状況でも信念を貫ける覚悟を持った人や相手を楽しませたりすることが得意な人です。また、バーを開業するには向き不向きだけでなく、開業資金の準備も非常に重要です。
また、開業費用をできるだけ抑えたい場合は、居抜き物件を利用したバーの開業がおすすめです。
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