引用:【飲食店アルバイト採用経験者に調査】66%が、時給を最低賃金より「10%以上高く設定」その理由とは?
飲食店のアルバイト募集で重要となるのが賃金設定。賃金は求人やアルバイトのモチベーション維持に直結する要素です。とはいえ、賃金を高く設定しすぎると経営状態の悪化を招くリスクもあるため、慎重に決める必要があります。今回は、飲食店アルバイトの賃金を決める際のポイントを解説。さらに、飲食店アルバイトの採用経験者に対して行った「飲食店のアルバイトに関するアンケート」の結果も紹介し、時給の金額やアルバイトの募集方法、スタッフが辞めない工夫などに触れていきます。
飲食店アルバイトの賃金を決める際のポイント

アルバイトの賃金は、最低賃金を上回る金額にする必要があります。また、他の求人から見劣りしないように、相場を意識した賃金設定が必要となるでしょう。まずは、飲食店アルバイトの賃金を決める際のポイントを紹介していきます。
最低賃金を上回るように賃金を決める
アルバイトの賃金を決める際は、国が定めている「最低賃金」を上回る金額に設定しなければなりません。最低賃金は都道府県によって異なり、令和6年度は「東京都の1,163円」が最も高く、「秋田県の951円」が最も低い最低賃金に設定されています。
設定した賃金が最低賃金を下回る場合、法律違反として罰金が科されるおそれがあります。また、賃金に不満をもつ従業員とトラブルになる可能性もあるでしょう。
賃金を決める際は、事前に地域の最低賃金を把握しましょう。令和6年度の都道府県別の最低賃金については、厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」を確認してみてください。
店舗業態を考慮して賃金を決める
飲食店アルバイトの賃金は、カフェやレストラン、居酒屋、バーといった業態を考慮して決めましょう。カフェやレストランといった業態と比較して、酒類の提供がある居酒屋、バーは賃金が高い傾向にあります。同業態の店舗、類似するスタイル、コンセプトの店舗の賃金設定をリサーチしたうえで賃金を決めると良いでしょう。
近隣求人と比較して賃金を決める
最低賃金を確認するとわかるように、アルバイトの賃金には地域性が大きく関係します。多くの集客が期待できる都心は時給が高く、人の少ない地方は時給が低い傾向にあります。そのため、近隣求人を確認して賃金相場を把握することが重要です。同業の近隣求人と比較して、賃金が高いか低いかを見極めましょう。
採用経験者・男女100名に調査!飲食店アルバイトに関するアンケート

アルバイト募集をする際に悩むのが、賃金設定ではないでしょうか。また、どのような方法でアルバイトを募集するか、雇ったアルバイトに長く働いてもらうためにはどうすべきかといった課題もあるでしょう。
そこで、ここでは「飲食店のアルバイト採用に関わった経験がある」と回答した全国の男女100名を対象に行った「飲食店のアルバイトに関するアンケート」の結果を紹介します。時給の金額やアルバイトの募集方法、スタッフが辞めない工夫など飲食店運営に携わる方に役立つ情報なので、ぜひ確認してみてください。
アルバイトの時給|66%が「最低賃金より10%以上高い時給」を設定

飲食店アルバイトの時給の金額は、「最低賃金+10%程度」と回答した割合が50%。次いで、「最低賃金」と回答した割合は34%という結果が出ています。全体でみると採用経験者の66%が「最低賃金より10%以上高い時給」に設定しています。人員確保のために、高めの時給設定が必要と考える採用者が多いことがうかがえます。
【最低賃金】
- がんばり次第で時給アップのスタイル。(40代・男性)
- そんなにきつい仕事ではないから。(50代・男性)
【最低賃金+10%程度】
- いい人が欲しかったから。(50代・女性)
- 高い方が人が集まるから。(60代・男性)
【最低賃金+20%程度】
- 最低賃金だとなかなか集まりにくかったため。(30代・男性)
【最低賃金+30%程度】
- 安定的な人員確保のため。(40代・男性)
【最低賃金+40%程度】
- 競合他社が多い地域だったのでより良い人材を糾合するにはまず高いバイト代を用意する必要があったから。(60代・男性)
アルバイトの募集方法|62%が「アルバイト情報掲載」で募集

飲食店アルバイトの募集方法については、「アルバイト情報掲載」と回答した割合が62%。次いで、「縁故のみ(15%)」、アルバイトを紹介したスタッフに謝礼を支払う「スタッフ採用協力金で確保(8%)」という結果となりました。求人情報の掲載にはコストがかかりますが、人員確保のために必要と考える採用者が多い模様です。
【アルバイト情報掲載】
- 1番集まりやすいので。(30代・女性)
- コストはかかるが効率的に募集をしたかった為。(40代・男性)
- すぐに人材が必要だったから。(40代・女性)
- 幅広いやる気のある人材を募集できる。(50代・男性)
【縁故のみ】
- 社会経験のため。(20代・女性)
- 募集人数がすくないため。(40代・男性)
- 信頼できるので。(40代・男性)
採用後の人員維持|半数が「スタッフが辞めない工夫」を実践

アルバイトを採用しても、すぐに辞められたら振り出しに戻ってしまうため、採用後の人員維持も重要です。アンケートでも、採用経験者の半数が「スタッフが辞めない工夫」を実践していたことがわかります。

「スタッフが辞めない工夫」のなかでも回答が多かったのが、スタッフがアルバイトを継続するための「モチベーションの工夫(32%)」。次いで、働きやすいと感じてもらうための「柔軟なシフト調整(26%)」、居心地の良い職場と感じてもらうための「とにかく仲良くする(22%)」という結果が出ました。
【モチベーションの工夫】
- やりがいを持てることと仕事を嫌にならないような環境を作りました。(40代・男性)
- 環境で気持ちが変わる場合があるため。(40代・男性)
- 一人一人が 長く続けられるように 会話をよくしたり、よく褒めた。自分だけではなくバイトの人にもモチベーションを上げるようにした。(50代・女性)
- やめられたら困るので。(50代・男性)
- やる気次第で時給アップ。(50代・男性)
【柔軟なシフト調整】
- シフトが調整できないと誰も働きたくないから。(30代・男性)
- 無理をさせない。(30代・女性)
- 学生アルバイトが多かったので柔軟なシフトだった。(40代・男性)
- 勤務に柔軟性を持たせることで本人に働きやすいと感じてほしかった。(50代・男性)
【とにかく仲良くする】
- 人間関係が一番。(30代・女性)
- 職場で一番のネックになることが、人間関係だから。(50代・女性)
飲食店のアルバイト確保には「賃金設定」「人員維持の工夫」が重要
飲食店アルバイトの賃金を決める際は、最低時給を上回る金額設定はもちろん、同業他社の求人、近隣求人の相場を意識することがポイントです。また、今回のアンケートでは、採用経験者の66%が「最低賃金より10%以上高い時給」を設定していた結果が出ています。「最低賃金+α」の意識が強いことがうかがえるため、最低賃金ギリギリの時給であれば、人員確保のための見直しが必要かもしれません。
また、採用後の人員維持に力を入れている飲食店も多く、スタッフのモチベーション維持、働きやすさにつながるシフト調整などに配慮していることがうかがえました。アルバイト募集を検討しているのなら、適切な賃金設定、働きやすさへの工夫をぜひ意識してみてください。
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「飲食店のアルバイトに関するアンケート」調査概要
調査期間:2024年12月16日 ~ 12月20日
調査機関:株式会社NEXER(自社調査)
調査対象:事前調査で「飲食店のアルバイト採用に関わった経験がある」と回答した全国の男女
有効回答数:100サンプル
調査方法:インターネット調査
【質問内容】
質問1:あなたが飲食店のアルバイト採用に関わっていた時の、アルバイトの時給はいくらくらいでしたか?
質問2:あなたが飲食店のアルバイト採用に関わっていた時の、アルバイトの時給を具体的に教えてください。
質問3:その時給に設定していた理由を教えてください。
質問4:飲食店のアルバイト採用時におこなっていた、主な募集方法を教えてください。
質問5:その方法で飲食店のアルバイトを募集していた理由を教えてください。
質問6:あなたが飲食店のアルバイト採用に関わっていた際、スタッフが辞めない工夫をしていましたか?
質問7:具体的にどのような工夫をしていましたか?もっとも力を入れていた工夫を1つだけ選んでください。
質問8:そのような工夫をしていた理由を教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
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