気付いたらモンスター客に!?あなたはどこからが“カスハラ”だと思いますか?

近年、社会問題として耳にする機会が増えた「カスタマーハラスメント(通称:カスハラ)」。飲食店や小売店、サービス業など、私たちの日常に密接した現場で働く人々を追い詰める深刻な行為です。

単なるクレームと、許容範囲を超える「カスハラ」の境界線はどこにあるのでしょうか?

今回は、株式会社NEXERと共同で、事前調査で「カスハラという言葉を知っている」と回答した全国の男女669名を対象に「カスハラ」についてのアンケートを実施しました。

こうした調査結果から「カスハラ」に対する社会の認識を把握することは、今後の接客体制やスタッフ教育を考えるうえで大きなヒントになります。これから開業を目指す方は、ぜひ日々の現場づくりやお客様対応の仕組みづくりの参考にしてみてください。

「カスハラに関するアンケート」調査概要
調査手法:インターネットでのアンケート
調査期間:2025年9月2日 ~ 9月8日
調査対象者:事前調査で「カスハラという言葉を知っている」と回答した全国の男女
有効回答:669サンプル
質問内容:
質問1:「カスハラ」はどのようなイメージですか?
質問2:飲食店で「カスハラ」にあたると思う行為をすべて選んでください。
質問3:なかでも、飲食店でもっとも「カスハラ」にあたると思う行為を、ひとつだけ選んでください。
質問4:その理由を教えてください。
質問5:自らが「これはカスハラかもしれない」と思うような行為をしてしまったことはありますか?
質問6:どのような行為をしてしまったことがありますか?
質問7:そのような行為をしてしまった理由を教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
目次

質問1:「カスハラ」はどのようなイメージですか?

まずは「カスハラ」についてどのようなイメージがあるかについて調査を行いました。

  • 自分に余裕がない人が八つ当たりしているように思える。(30代・女性)
  • 客という立場を利用してあくどい客が非常識なことを要求するイメージ。(40代・女性)
  • 理不尽なクレームをつける高齢者のイメージ。(50代・女性)
  • ストレスのはけ口にしている人がやる。(50代・男性)
  • お客様は神様ですという言葉を曲解して、店員や販売員等に対して何を言っても許される等、勘違いして理不尽な要求を繰り返す馬鹿な人間。(60代・男性)
  • 客が店の人に食って掛かって、とってもみっともない、日本人らしくない。(60代・男性)

さらに質問2では、飲食店で「カスハラにあたる」と思う行為について、複数選択式で質問しました。

その結果、最も多かったのは 「店員への暴言・怒鳴り声」(92.5%)。続いて 「過度なクレーム・執拗な要求」(88.6%)「土下座や過剰な謝罪の強要」(84.9%) といった回答が上位を占めました。

多くの人が、カスハラを「直接的な精神的・肉体的な攻撃」と結びつけて認識していることがわかります。ただし、社会的にカスハラの認識は広がりつつあるものの、その範囲や具体例については個々の捉え方に差が見られる結果となりました。

質問3:なかでも、飲食店でもっとも「カスハラ」にあたると思う行為を、ひとつだけ選んでください。

質問3では、飲食店で「もっともカスハラにあたる」と思う行為をひとつだけ選んでもらいました。

最も多かったのは 「店員への暴言・怒鳴り声」(35.6%)。次いで 「土下座や謝罪の強要」「過度なクレームや執拗な要求」が続きました。

つまり、多くの人が「言葉による直接的な攻撃」や「相手に精神的苦痛を与える行為」を、カスハラの代表例として強く認識していることが分かります。

質問4では、それぞれの回答理由を詳しく聞いてみました。

店員への暴言・怒鳴り声

  • 怖いから。(20代・女性)
  • 一番メンタルにきそうだから。(30代・女性)
  • 周りにも影響があるから。(40代・女性)
  • お客に強く言えない立場の店員さんに暴言をはくのは最低。(40代・男性)
  • 見苦しい。(50代・男性)

土下座や謝罪の強要

  • 一番度が過ぎていると思ったから。(30代・女性)
  • ちょっとやりすぎだから。(40代・男性)
  • 土下座や謝罪を要求することは、相手のプライドを傷つける行為で、要求された方は精神的ダメージが大きいから。(60代・男性)

過度なクレームや執拗な要求

  • 必要以上の要求や、明らかにおかしな発言や態度をお店側にとることは許されないと思うため。(30代・女性)
  • 店側が断りづらい状況を利用しているのが悪質です。(40代・男性)
  • 行き過ぎたクレームは迷惑でしかないから。(50代・女性)

多くの回答から見えてくるのは、カスハラの根底にある「客は店員より立場が上」という歪んだ優越感や、相手を思いやらない自己中心的な考え方です。

とくに「暴言」や「土下座の強要」といった行為は、被害者である店員の心を深く傷つけるだけでなく、その場に居合わせたほかの客にも不快感を与え、店舗の運営そのものに悪影響を及ぼす「極めて悪質な行為」として捉えられていることがわかりました。

こうしたカスハラリスクを踏まえると、飲食店の開業を検討している方にとって、スタッフ教育体制やトラブル対応マニュアルを整備することが重要といえます。そのためには、居抜き物件の活用などで初期コストを抑えつつ、資金をスタッフ教育や接客体制の強化に充てましょう。多くの回答から見えてくるのは、カスハラの根底にある「客は店員より立場が上」という歪んだ優越感や、相手を思いやらない自己中心的な考え方です。

とくに「暴言」や「土下座の強要」といった行為は、被害者である店員の心を深く傷つけるだけでなく、その場に居合わせたほかの客にも不快感を与え、店舗の運営そのものに悪影響を及ぼす「極めて悪質な行為」として捉えられていることがわかりました。

こうしたカスハラリスクを踏まえると、飲食店の開業を検討している方にとって、スタッフ教育体制やトラブル対応マニュアルを整備することが重要といえます。そのためには、居抜き物件の活用などで初期コストを抑えつつ、資金をスタッフ教育や接客体制の強化に充てましょう。

質問5:自らが「これはカスハラかもしれない」と思うような行為をしてしまったことはありますか?

質問5では、自分自身が「もしかするとカスハラに該当するかもしれない」と思う行為をした経験があるかを聞いてみました。

結果は、約1割の人が「ある」と回答しました。少数派ではあるものの、自らを振り返って加害の可能性を意識する人が一定数いることが分かりました。

質問6では、どのような行為をしてしまったことがあるかを聞いてみたので、一部を紹介します。

  • 過度な値引き申請。(30代・女性)
  • 電話で苦情を言い続ける。(30代・男性)
  • 執拗に責めたりしたことがある。(40代・男性)
  • 欲しかった商品がなく、「取り寄せる事は出来ませんか?」と食い下がった時、相手はカスハラと思ったかも。(40代・女性)
  • 大声で怒鳴ってしまった。(50代・男性)
  • 企業側の大きなミスに関して、つい声を荒げて怒ってしまったこと。怒ったり、専門機関に訴えるレベルの事をされましたが、もっと冷静に反論すべきでした。(50代・女性)
  • レストランで片付け中のお皿をズボンの上に落とされて、「タダでしょ。」って言った事がある。(60代・男性)

これらの回答からは、カスハラ行為の多くが 「自己の不満や要求を一方的に押し付ける行動」として捉えられていることが分かります。

「執拗に要求を繰り返す」「大声で怒鳴る」といった分かりやすい攻撃的な言動だけでなく「店員への過度な追求」や「値引き交渉」のように、意図せず相手に精神的な負担を与える行為も含まれています。

さらに「もっと冷静になるべきだった」という反省の言葉からは、行為者自身が後になって「やりすぎた」と感じるケースが少なくなく、その多くが一時の感情に任せた行動であったことがうかがえます。

質問7:そのような行為をしてしまった理由を教えてください。

最後に、カスハラかもしれない行為をしてしまった理由について尋ねました。

  • ムカついたから。(30代・男性)
  • 対応が悪い。(40代・男性)
  • 腹が立って、カッとしてしまい、自分で抑えが利かなかった。(60代・男性)
  • 店員が笑いながら謝ったから。(60代・男性)

回答からは、カスハラ行為の背景に 「相手の対応への不満」や「自身の感情をコントロールできない状態」 があることが分かりました。とくに、店員の態度や言動に対する怒りが、冷静さを失わせる大きな引き金になっていることが明らかになりました。

まとめ

調査の結果から、カスハラは「店員への暴言や怒鳴り声」や「土下座・謝罪の強要」といった、相手を精神的に追い詰める行為として広く認識されていることが分かりました。その背景には、個人の感情的な不満や「客は神様」という誤った意識が潜んでいるようです。

また、約1割の人が「自分もカスハラをしてしまったかもしれない」と回答しており、理由として「相手の対応への怒り」や「感情を抑えられなかったこと」を挙げています。この結果からは、誰もが状況次第でカスハラの加害者になり得る可能性があることがわかりました。

こうしたカスハラリスクを踏まえると、飲食店の開業を検討している方にとって、スタッフ教育体制やトラブル対応マニュアルを整備しやすい環境を選ぶことが重要です。

居抜きの神様」では、飲食店の開業や移転をお考えの方に向けて、設備や内装があらかじめ整った居抜き物件を紹介しています。既存設備を活用することで初期投資を抑えられるため、教育や接客体制の強化により資金を充てやすくなります。

適切な物件選びと万全な準備で、お客様にも従業員にも安心して利用いただける店舗づくりを目指しましょう。

<記事等でのご利用にあたって>

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

居抜き物件のことなら「居抜きの神様」に任せるのじゃ

コメント

コメントする

目次