外食産業はいま伸びているのでしょうか、それとも厳しい状況にあるのでしょうか。
日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査によると、2026年8月の外食全体の売上は前年同月比4.9%増でした。(※1)
一方、東京商工リサーチによると、同じ8月の飲食業の倒産は80件で、8月としては30年間で最多です。(※2)
つまり、外食産業の売上が伸びていても、飲食店の経営が楽になったとは言い切れないことがわかります。
この記事では、外食産業の市場規模の推移から2026年8月の動向、課題と今後の見通しまでを詳しく紹介します。
この記事を読めば、売上の数字だけで判断しない見方がわかり、開業や店舗経営の計画に生かせるでしょう。
なお、飲食店の開業でよくあるリスクと、その備え方について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
(※2)出典:東京商工リサーチ|2026年8月の「飲食業」倒産
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外食産業の市場規模と推移

まずは、コロナ禍から2025年までの外食産業の長い流れを振り返ります。
- コロナ禍の落ち込みから24兆円台へ回復
- 人流・値上げ・訪日客が回復を後押し
- 2025年の売上増は客単価の上昇が中心
最初に、市場規模の動きから見てみましょう。
コロナ禍の落ち込みから24兆円台へ回復
農林水産省の資料「外食・食文化・食品ロスをめぐる情勢」によると、外食産業の市場規模は2019年の26兆2,687億円から、2020年は18兆2,122億円、2021年は17兆284億円まで落ち込みました。(※3)
| 年 | 外食産業の市場規模 |
| 2019年 | 26兆2,687億円 |
| 2020年 | 18兆2,122億円 |
| 2021年 | 17兆284億円 |
| 2022年 | 20兆970億円 |
| 2023年 | 24兆1,512億円 |
2022年を境に回復に向かい、2023年は24兆1,512億円で前年から20.2%増えています。
それでも、コロナ前の2019年と比べると8.1%下回る水準です。
ここまでの数字は、店で食べる「外食」の市場規模です。
持ち帰り弁当店や総菜店などの「中食(なかしょく)」は、外食とは別に数えられています。
中食の市場規模は、外食が約3割落ち込んだ2020年も前年から2%ほどの減少にとどまり、2023年には7兆6,316億円とコロナ前の2019年(7兆2,214億円)を上回りました。
店内での食事が大きく減った時期も、持ち帰りの需要は底堅かったと読み取れます。
(※3)出典:農林水産省|外食・食文化・食品ロスをめぐる情勢
人流・値上げ・訪日客が回復を後押し
外食が増えている理由として、日本フードサービス協会の外食産業市場規模推計は、2023年について次の3つを挙げています。(※4)
- 行動制限の解除で、人の動きが戻った
- 物価高を背景に、メニューの価格改定が続いた
- 水際対策の終了で、インバウンド(訪日外国人)の需要が回復した
日本政府観光局によると、2025年の訪日外客数は4,268万3,600人で、年間の過去最高を更新しました。(※5)
観光庁のインバウンド消費動向調査では、2025年の訪日外国人の旅行消費額のうち、飲食費が2兆688億円と全体の21.9%を占めています。(※6)
観光地や繁華街に出店するなら、訪日客の動きも見ておきたいところです。
(※4)出典:日本フードサービス協会|令和4年・5年 外食産業市場規模推計について
(※5)出典:日本政府観光局|訪日外客数(2025年12月推計値)
(※6)出典:観光庁|インバウンド消費動向調査 2025年(確報)
2025年の売上増は客単価の上昇が中心
日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査によると、2025年の外食全体の売上は前年比107.3%でした。(※7)
客数の102.9%に対し、客単価(顧客1人が1回に支払う金額)は104.3%で、物価の上昇などによる客単価の上昇が売上を押し上げています。
協会は、消費者の節約志向の強まりや、客数の頭打ち感にも触れました。
顧客の数が伸びにくいなかでは、値段に見合う満足感をつくる工夫が大切になります。
(※7)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2025年年間結果報告
2026年8月の外食産業の動向

ここからは、2026年8月の外食産業の動きを、7月と比べながら見ていきます。
- 外食全体の売上は前年同月比4.9%増
- 月後半は台風・大雨で客足が鈍化
- 業態別では喫茶以外の伸びが縮小
- パブ・居酒屋業態は客数が前年割れ
まずは、外食全体の数字から確かめましょう。
外食全体の売上は前年同月比4.9%増
前述の外食産業市場動向調査によると、2026年8月の外食全体の売上高は前年同月比104.9%でした。(※1)
7月は、前年同月比106.8%です。(※8)
どちらも前の年の同じ月と比べた割合で、7月と8月の売上の金額を比べたものではありません。
表の「伸び率の変化」は2つの割合の差で、売上なら「6.8%増」から「4.9%増」へ、増え方が1.9ポイント小さくなったことを表します。
| 項目 | 2026年7月 | 2026年8月 | 伸び率の変化 |
| 売上高 | 106.8% | 104.9% | 1.9ポイント縮小 |
| 客数 | 103.2% | 102.6% | 0.6ポイント縮小 |
| 客単価 | 103.5% | 102.3% | 1.2ポイント縮小 |
| 店舗数 | 101.1% | 101.2% | 0.1ポイント拡大 |
(※8)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年7月度
客数と客単価の伸びもそろって縮み、来店する顧客の増え方も、1人あたりの支払いの増え方も7月より小さくなりました。
月後半は台風・大雨で客足が鈍化
前述の外食産業市場動向調査の8月の概況によると、中旬から下旬の台風や局地的な大雨で雨の日が多く、月の後半を中心に客足が落ちました。(※1)
一方で、冷たいメニューなどの季節商品や、お盆の帰省・観光の需要、客単価の上昇が売上を支えています。
協会は8月の見出しを「お盆需要が下支えも、天候要因や節約志向などで客足に明暗」とし、天候だけでなく節約志向にも触れました。
8月だけで外食の需要が急に悪くなったとはいえないものの、7月より勢いが弱まった点は押さえておきたいところです。
(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
業態別では喫茶以外の伸びが縮小
業態とは、ファーストフードや居酒屋のように、店の営業スタイルで分けた種類のことです。
業態ごとに7月と8月の売上(前年同月比)を比べると、次のようになります。(※8)(※1)
| 業態 | 2026年7月 | 2026年8月 | 伸び率の変化 |
| ファーストフード | 107.5% | 105.8% | 1.7ポイント縮小 |
| ファミリーレストラン | 105.7% | 103.7% | 2.0ポイント縮小 |
| パブ・居酒屋 | 105.2% | 100.6% | 4.6ポイント縮小 |
| ディナーレストラン | 109.5% | 105.5% | 4.0ポイント縮小 |
| 喫茶 | 104.4% | 104.7% | 0.3ポイント拡大 |
(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
喫茶(104.4%→104.7%)を除く4つの業態で、7月より売上の伸びが小さくなりました。
なかでも縮み方が大きいのは、パブ・居酒屋の4.6ポイントと、ディナーレストランの4.0ポイントです。
パブ・居酒屋業態は客数が前年割れ
7月のパブ・居酒屋は売上105.2%と好調で、天候の安定に加え、サッカーW杯の観戦ができる一部のパブレストランや地域の宴会の受け皿になった店が集客しました。(※8)
ところが8月は、月後半の天候不順やゲリラ豪雨によるビヤガーデンなどの客足の乱れに、台風接近による一部店舗の営業時間の短縮も重なり、売上は100.6%にとどまりました。(※1)
業態全体の客数は99.3%と前年を下回り、売上は客単価の上昇(101.3%)でわずかに前年を上回っています。
内訳では居酒屋の客数が100.5%と前年を上回り、前年割れが大きいのはパブ・ビアホール(96.3%)でした。
| 項目 | パブ・居酒屋(合計) | パブ・ビアホール | 居酒屋 |
| 店舗数 | 100.6% | 100.0% | 100.7% |
| 売上高 | 100.6% | 98.8% | 101.2% |
| 客数 | 99.3% | 96.3% | 100.5% |
| 客単価 | 101.3% | 102.6% | 100.7% |
7月に顧客を集めたのは観戦や宴会の場を用意した店で、飲酒を伴う業態では「その店に行く理由」をつくれるかどうかが集客の分かれ目になったと読み取れます。
(※8)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年7月度
外食産業の課題と倒産が増える理由

売上が伸びているのに、なぜ飲食店の倒産は増えているのでしょうか。
現場の厳しさを表す数字と、その背景を順に紹介します。
- 飲食業の倒産は8月として30年間で最多
- 飲食関連の景況感は7月から低下
- 食材・光熱費の上昇が利益を圧迫
- 人手不足で人件費の負担が増加
- 小さな店ほど価格転嫁が難航
はじめに、倒産の件数から見ていきます。
飲食業の倒産は8月として30年間で最多
東京商工リサーチによると、2026年8月の飲食業の倒産は80件で、前年同月より42.8%増えました。(※2)
8月としては、2009年の76件を超えて30年間で最多です。
1〜8月の累計も701件と、前年同期より8.8%多くなっています。
8月の倒産は資本金1千万円未満の小さな事業者が9割を超え、業種別では居酒屋(酒場、ビヤホール)が16件でした。
7月の112件からは減ったものの、件数の多い状態が続いています。(※9)
さかのぼると、2025年の飲食業の倒産は年間1,002件で、30年間で初めて1,000件を超えていました。(※10)
(※2)出典:東京商工リサーチ|2026年8月の「飲食業」倒産
(※9)出典:東京商工リサーチ|2026年7月の「飲食業」倒産
(※10)出典:東京商工リサーチ|2025年の「飲食業」倒産
飲食関連の景況感は7月から低下
内閣府の景気ウォッチャー調査によると、2026年8月の景気全体の現状判断DIは46.4で、7月の45.7から0.7ポイント上がりました。(※11)
現状判断DIは、3か月前と比べて景気が良くなったか悪くなったかの実感を表す数字です。
一方、飲食関連は7月の47.5から8月は46.2へ、1.3ポイント下がっています。
飲食関連は、2026年3月から8月まで、どの月も50を下回りました。
DIでは、50が「横ばい」を示します。(※12)
売上が前年を上回っていても、現場では景気が良くなった実感を持ちにくい状況です。
(※11)出典:内閣府|景気ウォッチャー調査 令和8年8月調査
(※12)出典:内閣府|景気ウォッチャー調査 平成26年7月調査
食材・光熱費の上昇が利益を圧迫
背景の1つ目は、コストの上昇です。
東京商工リサーチによると、2026年7月の飲食業の倒産のうち、食材や光熱費などの上昇による「物価高」倒産は23件でした。(※9)
2025年の1年間では、「物価高」倒産は136件にのぼります。(※10)
ものやサービスの値段の動きを表す全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)も、2026年8月は前年同月比1.7%の上昇でした。(※13)
7月の1.8%から伸びが少し縮んだだけで、物価が下がったわけではありません。
(※9)出典:東京商工リサーチ|2026年7月の「飲食業」倒産
(※10)出典:東京商工リサーチ|2025年の「飲食業」倒産
(※13)出典:総務省統計局|消費者物価指数(全国)2026年8月分
人手不足で人件費の負担が増加
背景の2つ目は、人手不足です。
帝国データバンクの人手不足に対する企業の動向調査によると、2026年7月に非正社員が足りないと感じる企業の割合は、「飲食店」が57.7%で業種別で最も高くなりました。(※14)
前年同月からは4.1ポイント下がったものの、飲食店の企業の半数以上が非正社員の不足を感じています。
また、東京商工リサーチによると、2026年7月の飲食業の倒産では「人手不足」が13件、「人件費高騰」が12件ありました。(※9)
人を集めるために時給を上げれば、そのぶん人件費も増えます。
(※14)出典:帝国データバンク|人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)
(※9)出典:東京商工リサーチ|2026年7月の「飲食業」倒産
小さな店ほど価格転嫁が難航
背景の3つ目は、上がったコストを商品の値段に上乗せする「価格転嫁」の難しさです。
東京商工リサーチは、小・零細規模の飲食業は客離れを心配して値上げが進まず、厳しい環境に置かれていると指摘しています。(※9)
値上げをすれば顧客が離れるおそれがあり、値上げをしなければ利益が削られるため、小さな店ほど判断が難しい状態です。
(※9)出典:東京商工リサーチ|2026年7月の「飲食業」倒産
外食産業の今後の見通し

2026年は、飲食店にとって厳しい経営環境になるのでしょうか。
売上は前年を上回っていますが、先行きについては慎重な数字も出ています。
- 9月の景況感は改善も先行きは低下
- 外食費は「減らしたい」派が優勢
- 食料品の減税で店内飲食が不利になるおそれ
- セルフオーダーなど注文の省力化が拡大
- 業態別では喫茶とファーストフードが好調
5つの材料から、これからの外食産業を考えていきましょう。
9月の景況感は改善も先行きは低下
2026年9月の景気ウォッチャー調査(10月8日公表)によると、飲食関連の現状判断DIは46.7で、8月から0.5ポイント上がりました。(※15)
ただし、2〜3か月先の景気を予想する先行き判断DIは、飲食関連が43.9で、8月の47.7から3.8ポイント下がっています。
景気全体については、「持ち直しの動きがみられる」とまとめられました。
いまの実感は少し上向いたものの、この先については慎重な見方が増えています。
(※15)出典:内閣府|景気ウォッチャー調査 令和8年9月調査
外食費は「減らしたい」派が優勢
ぐるなびが2025年12月に行った消費者調査では、2026年の外食の回数について「今年と同じ程度」と答えた人が68.7%で最も多くなりました。(※16)
「増やしたい」は合わせて18.4%、「減らしたい」は合わせて12.9%です。
一方、1か月あたり・1回あたりの外食費は、どちらも「減らしたい」人が「増やしたい」人を上回りました。
回数は保ちつつ、1回に使うお金は抑えたい人が多いと読み取れます。
帝国データバンクも、節約志向や値上げ疲れで客数が伸び悩むリスクを挙げ、価格転嫁の力が弱い中小事業者ほど収益環境が厳しいとしています。(※17)
(※16)出典:ぐるなびPRO|【消費者調査】2026年外食市場の予測と2025年総括
(※17)出典:帝国データバンク|外食業界の動向と展望
食料品の減税で店内飲食が不利になるおそれ
日本フードサービス協会など外食関係の4団体は、2026年7月14日に「食料品の消費税率軽減に関する緊急メッセージ」を公表しました。(※18)
2026年7月時点では、物価対策として食料品の消費税率を下げる議論が進められていました。
メッセージは、「持ち帰れば1%、店内で食べれば10%」と税率に差を設けると外食が価格面で不利になるとして、同じ税率を求めています。
協会は8月の外食産業市場動向調査でも、食料品の消費税率が大きく下がれば店内飲食が大きな影響を受けるという懸念を示しました。(※1)
店内での飲食が中心の店を開く人は、議論の行方を追っておくと安心です。
(※18)出典:日本フードサービス協会|「食料品の消費税率軽減に関する緊急メッセージ」の公表について
(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
セルフオーダーなど注文の省力化が拡大
人手不足を補う方法の一つが、顧客が自分で注文する仕組みです。
ホットペッパーグルメ外食総研が2025年8月に行った外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査によると、店内で自分のスマホから注文するセルフオーダーの利用経験率は67.5%で、2021年の26.0%から大きく増えました。(※19)
座席に設置された専用端末で注文するテーブルトップオーダーの利用経験率は77.4%で、セルフオーダーを今後使いたい人は52.5%(前回より4.9ポイント増)でした。
なお、顧客の利用経験と意向を聞いた調査のため、導入すれば人手不足が解消するとは限りません。
お店の規模や客層に合うかを見て選びたいところです。
(※19)出典:ホットペッパーグルメ外食総研|外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査(2025年8月実施)
業態別では喫茶とファーストフードが好調
これから伸びる飲食店を考えるときは、業態ごとの伸び方が参考になります。
前述の外食産業市場動向調査によると、2025年はすべての業態で売上が前年を上回り、なかでも喫茶とファーストフードの伸びが大きくなりました。(※7)
喫茶は客単価の上昇(108.6%)、ディナーレストランは客数の増加(106.0%)が伸びを支えています。
コロナ禍で店舗を大きく減らしたパブレストラン/居酒屋も、店舗数に下げ止まりの傾向がみられます。
業態別の数字は、次のとおりです。
| 業態 | 売上 | 客数 | 客単価 |
| 喫茶 | 109.8% | 101.1% | 108.6% |
| ファーストフード | 107.5% | 103.0% | 104.4% |
| ファミリーレストラン | 107.2% | 103.1% | 103.9% |
| ディナーレストラン | 106.6% | 106.0% | 100.6% |
| パブレストラン/居酒屋 | 104.0% | 101.3% | 102.6% |
2026年8月も、ファーストフード・ディナーレストラン・喫茶は4%以上伸びた一方で、パブ・居酒屋は0.6%増にとどまっています。(※1)
どれも協会の会員社の伸び率のため、業態だけで判断せず、自分の商圏(顧客が来る地域)で店が選ばれているかを見ることが大切です。
(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
外食産業の動向から考える開業のポイント3選

ここまでの動向をふまえ、これから飲食店を開業する人が考えておきたいポイントを3つ紹介します。
- 売上とあわせて7つの数字を確かめる
- 売上が想定を下回っても耐えられる計画を立てる
- 居抜き物件で初期投資を抑える
どれも、売上が伸びても利益が残るとは限らない今、店を長く続けるための考え方です。
1. 売上とあわせて7つの数字を確かめる
売上の前年比が伸びていても、食材費や人件費がそれ以上に増えれば、手元に残るお金は減ります。
そこで、次の7つの数字もあわせて見ておくと、利益が残る店かどうかを判断する材料になります。
- 原価率(売上に占める食材費の割合)
- 人件費率(売上に占める人件費の割合)
- 家賃比率(売上に占める家賃の割合)
- 水道光熱費
- 客数
- 客単価
- 営業利益(売上から費用を引いて残る本業のもうけ)
たとえば、客単価が上がって売上が伸びていても、客数が減っていれば、値上げで顧客が離れ始めているサインかもしれません。
居酒屋の原価率の平均や、ほかの業態との違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

2. 売上が想定を下回っても耐えられる計画を立てる
開業前には、うまくいった場合だけでなく、想定どおりにいかない場合まで試算しておくと安心です。
たとえば、次の3つを確かめてみましょう。
- 売上が想定より10%下がっても、営業を続けられるか
- 客数が集まらない月でも、家賃を払えるか
- 原材料費や人件費が上がっても、利益が残るか
「どれだけ売れるか」だけでなく、「いくらなら失敗しにくいか」から物件や費用を考えると、無理のない計画に近づきます。
3. 居抜き物件で初期投資を抑える

内装工事費や厨房設備費などの初期投資を抑える方法の一つが、前の店の内装や設備を使える居抜き物件です。
初期投資を抑えられれば、そのぶん運転資金(開業後に店を回すためのお金)を手元に残せます。
ただし、設備の状態や譲渡の条件、修繕費によっては費用が増えることもあり、居抜き物件なら必ず安く開業できるわけではありません。
契約の前に、設備が問題なく動くかや、造作譲渡契約(※)で何を引き継ぐかを確かめておくことが大切です。
物件情報サイト「居抜きの神様」では、内装・設備が残った居抜き物件を中心に扱っています。会員登録すると、独占未公開物件の詳細情報の確認や物件見学の申し込みがスムーズに進められます。
なお、居抜き物件の注意点やトラブル例について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

※造作譲渡契約…前の借主が店舗の内装や設備を次の借主に引き継ぐ際に締結する契約のこと
外食産業の動向に関するよくある質問

最後に、外食産業の動向でよくある疑問に答えます。
- 外食産業の最新の動向はどこで確認できる?
- 外食の値上げはどのくらい進んでいる?
- 外食産業の今後はどうなる?
まずは、動向を自分で追いたいときの確認先からです。
外食産業の最新の動向はどこで確認できる?
次の3つの資料を、公表される順に追うと確かめられます。
- 倒産の件数:東京商工リサーチの飲食業の倒産集計(8月分は9月4日に公開)(※2)
- 景気の実感:内閣府の景気ウォッチャー調査(8月分は9月8日に公表)(※11)
- 売上・客数・客単価:日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査(8月分は9月25日に公表)(※1)
(※2)出典:東京商工リサーチ|2026年8月の「飲食業」倒産
(※11)出典:内閣府|景気ウォッチャー調査 令和8年8月調査
(※1)出典:日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査 2026年8月度
外食の値上げはどのくらい進んでいる?
外食の値段の動きは、総務省統計局の消費者物価指数にある「外食」の項目で追えます。(※13)
「外食」の上がり幅は、7月の前年同月比1.7%から、8月は2.1%へ広がりました。
生鮮食品を除く総合(1.7%)よりも高い伸びです。
「外食」の伸び率は、自分の店の値上げ幅を考えるときの目安になります。
(※13)出典:総務省統計局|消費者物価指数(全国)2026年8月分
外食産業の今後はどうなる?
先行きは慎重な見方が多く、明るさが戻ったかどうかは次の3つで確かめられます。
- 景気ウォッチャー調査で、飲食関連の先行き判断DI(2026年9月は43.9)が50に近づくか(※15)
- 外食費を「減らしたい」人が「増やしたい」人を上回る状態(2025年12月の消費者調査)が変わるか(※16)
- 毎月の外食の客数が、前年同月を上回り続けるか
(※15)出典:内閣府|景気ウォッチャー調査 令和8年9月調査
(※16)出典:ぐるなびPRO|【消費者調査】2026年外食市場の予測と2025年総括
まとめ
2026年8月の外食産業は、売上が前年同月比4.9%増で、需要の底堅さが続いています。
ただし、パブ・居酒屋業態全体の客数は前年を下回り、売上の伸びも7月より小さくなっています。
景況感の低下や高い水準の倒産を見ると、売上が伸びても利益が残るとは限らないのが現状です。
店を続けられるかどうかには、市場の伸びだけでなく、売上から最終的にいくら利益を残せるかが大きく関わります。
これから開業する人は、客数が想定を下回った場合まで計算して物件を選び、売上が計画を下回っても耐えられる店をつくっていきましょう。
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内装・設備が残った物件を中心に扱っているため、工事の費用や期間を抑えて開業しやすいでしょう。
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