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飲食店を開業するときに必要な厨房設備と注意点

2024.01.12

厨房設備は、飲食店の中心的な役割を果たすものです。厨房設備次第で、店舗のオペレーションが大きく左右されるといっても過言ではないでしょう。

この記事では、飲食店を開業するのに必要な厨房設備の種類と、厨房設備を揃えるときに注意しておきたいポイントについて解説しています。

飲食店の開業を計画している人は、ぜひ参考にしてください。

目次

飲食店の開業に必要な厨房設備 

飲食店を開業するにあたって、事前に準備することは数多くありますが、まずはどのような厨房設備が必要になるのか確認してみましょう。

ガスコンロ・ガステーブル

調理をするには、ガスコンロやガステーブルが必要です。ガスを使って食材を加熱するための機器で、一般家庭では2口〜3口タイプのコンロが主に使われています。

飲食店に設置するガスコンロは、調理に必要なコンロの口数と、設置できるスペースを基準として選びましょう。

コンロの口数が多ければ、一度にたくさんの量を調理できます。しかし、そのぶん設備のサイズが大きくなり、限られた調理場のスペースに収まらない可能性があるため、注意してください。

業務用ガスコンロを選ぶときは、火力の強さもチェックポイントです。料理を手早く提供したい場合は、火力が強いほうが調理時間を短縮できるでしょう。

また、店舗で契約するガスが、都市ガスなのかプロパンガスなのか確認してからガスレンジを購入しましょう。

コールドテーブル

冷蔵庫・冷凍庫と、作業台の機能を兼ね備えた設備をコールドテーブルといいます。作業台の下部分が冷蔵庫・冷凍庫になっていて、食材をすぐに取り出せるため、作業効率がアップします。

また、調理する場所と食材の保管場所を兼ねているので、限られた厨房スペースに設置するのに適した設備です。

冷蔵庫・冷凍庫

コールドテーブルは、主に当日使う食材を入れておく冷蔵・冷凍設備ですが、それとは別に縦型の冷蔵庫や冷凍庫も用意しましょう。

容量が大きいほどたくさんの食材を保管できますが、厨房が広くない場合は、設置するスペースを確保できるかよく確認してください。また、必要以上に大きい冷蔵庫・冷凍庫は、消費電力も大きく、電気代が高くなってしまいます。

シンク

業務用シンクには、槽の数によって一槽シンク、ニ槽シンク、三槽シンクといった分類があります。厨房に設置するシンクは、飲食店営業の許可申請で求められる基準を満たしたものでなければなりません。

飲食店では、食材を洗う槽と、食器を洗う槽を分けられるように、ニ槽以上のシンクを設置することが求められます。[4] 管轄の保健所によっては、食洗機が導入されていれば一槽シンクでも可とされるケースもあります。

また、一槽あたりのシンクの大きさにも基準があり、幅45cm×奥行36cm×深さ18cm以上[5] であることが、ひとつの目安です。ただし、これも保健所によって、異なるサイズ基準が設けられている場合があります。

業態や用途に合わせて、シンクを選ぶのもポイントです。たとえば、寿司店など生魚を調理する飲食店には、シンクが浅く槽内で魚をさばきやすい舟形シンクが向いています。ほかにも、洗ったものを一時置きできる水切り台が付いたシンクや、ゴミを集めるためカゴが付いたダスト付きシンクなどがあります。

調理台

厨房がそこまで広くない場合は、先述したコールドテーブルを作業台として設置しますが、スペースに余裕があれば、作業専用の調理台を導入してもよいでしょう。

調理台でおこなう作業は、料理の仕込みや盛り付けなどです。調理台の材質は、ステンレスが使用されているケースが多いでしょう。ステンレス製の作業台はサビに強く、衛生管理しやすいという特徴があります。

調理台には、いろいろなタイプがあります。たとえば、引き出し付き調理台は、調理に使う道具を入れるための引き出しが、天板の下に付いているタイプです。調理台の足元部分に、スノコ板が付いたタイプもあります。

また、引き戸付きの調理台は、大きめの扉が付いていて収納力があり、開き戸とは違って扉を開けっぱなしにしても作業に支障が出ないため便利です。

製氷機

飲み物を提供する飲食店には、製氷機が設置されているのが一般的です。業者から氷を仕入れるのではなく、自店で氷を用意する場合は、製氷機を購入しましょう。

製氷機には、いくつか種類があります。アンダーカウンタータイプの製氷機は、天板部分を作業台として活用できる製氷機です。バーチカルタイプは縦型の製氷機で、腰をかがめなくても氷を取り出しやすいのが特徴です。

スライド扉タイプの製氷機は、扉を横にスライドすれば氷が取れるので、扉の開閉のためのスペースが必要なく、厨房スペースが狭い店舗にも向いています。

スタックオンタイプは、後からカスタマイズ可能な製氷機です。既に使用している製氷ユニットやストッカーに、追加でユニット類を組み込むことで、製氷量や保管量をアップできます。

製氷機を選ぶときは、製氷能力も大切なポイントです。製氷能力とは、その製氷機が1日に作れる氷の量のことを指します。自店で1日にどれくらいの氷の量を使うか想定して、必要な製氷能力を持った製氷機を購入しましょう。

一般的に、1日に必要な製氷量は「座席数×1.5kg」が目安とされています。つまり、座席数が20席の店舗では「20席×1.5=30kg」が、1日に必要な製氷量の目安です。この場合は、製氷能力が30kg程度の製氷機を探すとよいでしょう。

ただし、混み合う時間帯に氷が足りなくなったり、暑い時期に通常よりも多い量の氷が必要になったりするケースもあります。製氷機を比較するときは、製氷量とあわせて、作った氷を貯めておける貯氷量も忘れずにチェックしてください。

食器棚

飲食店営業許可の施設基準では、飲食店の食器棚について、戸の付いたものであることが求められています。[8] これは、衛生管理の観点から、食器がホコリや油はね、虫の侵入などによって汚れてしまわないように対策するためです。

食器の出し入れがしやすいようにと、食器棚の扉を外してしまった場合、営業許可申請のための検査を通過できない可能性があるので、注意してください。

また、居抜き物件を使用して店を始めるケースでは、前の使用者が使っていた扉なしの食器棚がそのまま残っている場合があります。扉なしの食器棚を引き継いだとしても、食器をしまう用途で使うのであれば、戸をつけるようにしましょう。

厨房設備を揃える際の注意点

飲食店の厨房設備を揃えるときは、ほかにも注意しなければならないポイントがいくつかあります。営業を始めてからトラブルにならないよう、ここでお伝えするポイントを理解して、開店に向けた準備を整えましょう。

店舗面積や動線を考慮する 

厨房設備は、厨房スペースにぴったりのサイズを選ぶ必要があります。設備が大きすぎると、設備が幅を取ることで通路が狭くなり、従業員同士がすれ違うときの事故やケガが起こりやすくなるでしょう。

その一方で、設備が小さすぎる場合、作業効率が悪くなって料理の提供が遅くなったり、提供できるメニューの種類が少なくなったりする原因になります。そのため、飲食店の厨房には、幅や高さを含めてジャストなサイズの厨房設備を導入することが求められます。

メニューに合わせた設備を選ぶ

厨房設備は、店で提供するメニューに合わせて選びましょう。メニューを考えずに厨房設備を先に揃えてしまった結果、後からオペレーションに不具合が生じるケースがあるためです。

加熱調理するメニューの種類が多い場合は、コンロの口数もそのぶん多く設置しなければなりません。冷凍食材を多く保管するなら、容量が大きめの冷凍庫が必要です。また、ドリンクメニューが主力となる飲食店の場合は、製氷能力の高い製氷機を用意する必要があるでしょう。

厨房設備を考えるときは、調理だけでなく、食材の保管や仕込み、洗い物といった一連の流れを想定して、どんな設備が必要になるのかリストアップしてください。

排煙設備や換気設備も整備する

飲食店の厨房には、排煙や換気のための設備も設置しましょう。調理時に発生する煙や油のニオイが強いと、お客さんがせっかくの料理や飲み物の香りを楽しめなくなってしまいます。

ダクト設備を付けると、厨房から客席へニオイが流れるのを防げるので、業態に適した排煙・換気設備を設置して、店内の空気を快適に保ちましょう。

飲食店を開業するときに必要な厨房設備について解説しましたが、次にこちらでは居抜き工事について、スケルトン工事との違いや内装費用を抑えるコツを解説します。初期費用を押さえて開業を考えている方は、ぜひご覧ください。

まとめ

飲食店を開店するにあたって、準備しなければならない厨房設備は多岐に渡ります。厨房設備をすべて新しく購入する場合、初期投資の費用が大きく膨らんでしまう可能性もあるでしょう。

そこでおすすめなのが、居抜き物件の活用です。居抜き物件には、飲食店の開業に必要な厨房設備がすでに揃っているため、初期費用を大幅に抑えられます。

居抜きの神様では、最新の居抜き物件情報や、ほかでは紹介されていない独占物件を掲載しています。飲食店の開業向けの小型物件も多く取り揃えていますので、物件をお探しの際はぜひ居抜きの神様にご相談ください。

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この記事を書いた人

居抜き物件のことなら「居抜きの神様」に任せるのじゃ

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