飲食店の内装費用はどれくらいかかる?費用の内訳やコストダウンのポイント

2023.10.02

飲食店の内装工事は、既存の設備の有無、内装のレイアウトなどにより、費用が異なります。そうなると、費用を抑えるにはどうすればよいのか気になるところです。

今回は、スケルトン物件と居抜き物件の特徴をはじめ、内装費用の内訳に付いて解説していきます。費用を抑えるポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

目次

飲食店の内装工事費用は業種と物件次第

内装工事費用は、物件の広さやデザインへのこだわりにより大きく変わります。とくに飲食店の場合は、業種によって必要な設備が異なるため、これらも費用に影響を与える要素といえるでしょう。

店舗を選ぶ際は、前の借り主が内装や店舗設備、床・天井などの内装をすべて剥がした状態のスケルトン物件か、調理場など既存の設備が残っている居抜き物件のどちらを選ぶかで、内装にかかる費用が大きく変わります。


スケルトン物件の特徴

スケルトン物件は、デザイン設計を自由にできることが特徴です。店舗といっても、何もない箱のような、コンクリート打ちっぱなしの状態のため、自身が考えたコンセプトを実現しやすい環境です。

自由度が高い一方で、作業時間は居抜き物件よりもかかり、デザインや設備にこだわれば費用も膨らんでいきます。

また、スケルトン物件を借りた際、賃貸契約書内に原状回復義務について記載されている場合は、返すときに内装をすべて撤去し、原状回復済の状態で返さなければなりません。そのため、店舗の移転や閉店時にも費用がかかることも忘れてはいけないポイントです。

居抜き物件の特徴

物件に、以前の利用者の内装設備が残っていることが特徴の居抜き物件は、同じ業種なら、設備を再利用できる場合が多いです。そのため、内装工事を含む初期費用が抑えられます。

工期もスケルトン物件に比べて短く、オープンまであまり時間がかからないのも特徴です。

その一方で、既存の内装が整っているため、自身のコンセプトを実現しにくかったり、細かくレイアウトの調整ができなかったりと、以前の店舗のイメージが残る可能性があります。店舗の内装にこだわりたい場合は、この点がネックになるでしょう。

また、再利用できない設備には、解体撤去費用が発生するほか、既存の設備を譲り受ける場合は、造作譲渡料がかかる可能性もあります。

そのため、居抜き物件を選ぶ場合は、新店舗のコンセプトに合うか、使える設備がどれだけあるか、契約内容などをしっかり確認することが重要です。


業種別の坪単価

内装費用は業種により大きく異なり、焼肉店などの特殊な設備が必要な場合は、より費用が膨らむ可能性が高いです。一坪あたりの参考費用として、カフェなら20万円程度、レストランなら30万円程度、焼肉店だと50万円程度が目安になります。

また、エントランスや外壁を店舗のイメージに合わせる場合や、店内のテーブルやイス・床や壁の素材にもこだわる場合は、さらなる追加費用がかかります。

飲食店の内装費用の内訳

飲食店の内装工事費用の内訳は、デザイン設計費をはじめ、さまざまな種類があります。大きく分けると「デザイン設計費」「内装・設備工事費」「設備機器・美品購入費」の3つに分けられます。

ここで紹介する内容は、目安として参考にしてください。


デザイン設計費

業種や店舗の規模により、店舗のデザイン設計費は異なります。総工事費用の10%~15%といったように、一定の割合で算出するケースと、坪単価や人件費などから算出するケースがあります。

また、設計やデザインの専門業者か、設計から施工までワンストップで対応する業者に依頼するかでも費用は変わってくるため、複数の業者に見積もりをとり、総合的な判断が必要です。


内装・設備工事費

建物の内装工事をはじめ、電気・水道・ガスなどの設備工事を含めた費用です。内装に使う素材や設備のグレードにより、費用は変動します。

ここでは、主な内装・設備工事費の内訳を解説していきます。


電気工事

照明やコンセント数など、店舗の電気に関する工事全般のことです。店舗により、高い電圧を使用する場合は、幹線の引き換え工事が必要な場合もあります。そのほかの配線工事も行います。


ガス工事

ガスに関する設備工事全般を担う工事で、ガスの引き込みをはじめ、ガス機器への配管・接続などを行います。飲食店では欠かせない工事です。


水道工事

水道管の引き込みをはじめ、排水に関する工事を行います。調理場はもちろん、トイレや手洗い場など、水回りを担当します。大規模な調理場やトイレの数が多い場合は、費用が大きくなるでしょう。

また、飲食店の場合は、油分や食品クズ・残飯などが発生するため、グリストラップを設置するケースが多いです。こうした工事も、水道工事業者が行います。


空調工事

エアコンなど、空調設備工事全般を行います。設備の新設や位置変更・交換といった内容を担当します。エアコンを複数設置する場合や業務用の天井吊型エアコンなどを設置する場合は、費用が高くなる可能性が高いです。


ダクト工事

店内の換気に関する工事を指します。とくに、飲食店のなかでも焼肉店やラーメン店など、排煙・排熱が必要な業種では費用がかさみやすいです。調理場と客席が近い場合や客席ごとに設備が必要な場合は、欠かせない工事です。


設備機器・備品購入費

店内の設備機器や備品にかかる費用のことで、業種により必要なものが異なります。設備によっては別途、設置費や工事費が発生する可能性があるため、事前に確認しておきましょう。

内装費用を抑えるポイント

内装工事にかかる費用は、思わぬところで高額になる場合があります。しかし、初期費用はできるだけ抑えて、可能な限り運転資金にお金を回したいものです。

そこでここでは、内装費用を抑えるポイントをいくつか紹介します。


居抜き物件を探す

居抜き物件は、以前の借り主の設備をそのまま使えば、その分の費用を削減できます。ただ、設備の買い取りが必要となる場合もあるため、その点はしっかり確認しておきましょう。

また、間取りや備品もそのまま使用すれば、より一層、費用削減が期待できます。イスやテーブルなど、一部の備品を新調したとしても、すべていちから用意する場合と比べれば、初期費用が抑えられます。

居抜き物件を選ぶ際は、自身のコンセプトに合うことや設備の買い取り額などの確認が重要です。


無理のない範囲でDIYを行う

内装工事のなかでも、自分でできることは自身で工事をすれば、作業工賃などを削減できます。たとえば、壁紙の交換や飾り棚の設置、ちょっとした床のキズなど、素人でもできるものはあります。

ただ、電気やガスの工事については資格が必要になるため、専門業者に依頼してください。あくまでも無理のない範囲でDIYを行いましょう。


相見積もりを取る

初期費用を抑えるためには、複数の内装工事業者から相見積もりを取り、安い業者に依頼するのもひとつの方法です。費用と工事内容を比較検討して、納得のいく業者を選ぶのがポイントです。

また、相見積もりを取る場合、それぞれの業者に相見積もりを取る旨を伝えるのもよいでしょう。そうすることで、業者間で競うこととなり、より費用を安くできる可能性があります。
 

飲食店の開業には、必要な資格や手続きがあります。飲食店を開くときに必要な資格や手続きについて、こちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。 

まとめ

飲食店の内装費用は、どのような物件を選ぶか、どのような業種のお店にするかで初期費用は異なります。しかし、店舗運営を成功させるには、初期費用をできるだけ抑えて、店舗の運営資金に回すことが重要です。

少しでも内装にかかる費用を抑えたいのであれば、居抜き物件を選び、できるだけ既存の設備や備品を活用するのがおすすめです。居抜き物件を探す際は、市場に出回っていない飲食店物件サイトの「居抜きの神様」で探してみてください。

居抜きの神様」なら、路線やエリアからはもちろん、業態や物件の条件などから物件検索ができるため、こだわりの物件やコンセプトにマッチする物件が見つかるでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

居抜き物件のことなら「居抜きの神様」に任せるのじゃ

コメント

コメントする

目次