新宿駅の人流データを解説|時間帯・曜日別の人の流れと飲食店出店のヒントとは?

飲食店の出店判断で重要な情報のひとつが、「そのエリアを実際にどれだけの人が、いつ、どう流れているか」という人流データです。携帯電話の位置情報などから推計される統計で、乗降客数が「駅を通過する人」を数えるのに対し、人流データは「街に滞在する人」を捉えられます。

新宿駅は乗降客数日本一のターミナル駅ですが、「人が多い」というだけでは出店判断ができません。

大切なのは、時間帯・曜日・エリアごとの内訳です。同じ新宿でも、時間帯とエリアを読み違えると「人は多いのに売れない」立地をつかんでしまいます。

この記事では、新宿駅の人流を時間帯別・曜日別・エリア別に整理し、業態ごとの活用例とデータを読み解く注意点まで解説します。

新宿エリアでの出店を検討している飲食店オーナー・開業予定者の方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

新宿駅の基本データ一覧

まずは、新宿駅の特徴をひと目でつかめるよう、出店判断に使う基本データを一覧にまとめました。

項目新宿駅
1日平均利用者数約270万人(2022年)
平日のピーク人流18時ごろ・約14.7万人
休日のピーク人流16時半ごろ・約11.2万人
飲食店数4,921店(新宿区・2021年)
平均坪単価38,705円(2026年10月)
募集中の居抜き物件2件(2026年10月)
主な客層20〜40代が約7割
人流タイプ終日型(夕方〜夜が最多)
主な飲食需要ランチ・会食・深夜

人流は、新宿駅から半径500mの範囲に30分ごとにいた人数です(2026年9月・1日平均・20歳以上)。人流タイプと主な飲食需要は、時間帯別の人流をもとにこの記事で整理しました。

出典:ギネス世界記録|Busiest railway station
出典:KDDI Location Analyzer|2026年9月のデータ(全人口推計)
出典:新宿区|第49回 新宿区の統計(令和7年) 産業小分類別事業所数及び従業者数
出典:飲食店ドットコム|新宿駅の店舗物件の賃料相場
出典:居抜きの神様|新宿駅の居抜き物件一覧

新宿駅の基本人流データ【最新版】

まずは新宿の人の規模感を、データで押さえておきましょう。

指標数値
1日の平均利用者数約270万人(270万4,703人・2022年)
新宿区の昼間人口約79万人
新宿区の夜間人口(常住人口)約34万人
昼夜間人口比率約2.3倍
駅から半径500mの1日平均人数約85万人(84万6,688人・2026年8月)

注目すべきは、昼間人口が夜間人口の約2.3倍という点です。区外から仕事や買い物のために大量の人が流入して街の消費を支えており、飲食需要の母数が極めて大きいことがわかります。

渋谷・池袋と並ぶ三大ターミナルのなかでも、乗降客数では新宿が頭ひとつ抜けています。昼間人口約79万人という数字は、平日に毎日「人口79万人の都市」が新宿に出現するのと同じ意味です。

ランチ・ディナーの見込み客の母数として、これ以上の環境は多くありません。

位置情報の人流データ(KDDI Location Analyzer)で新宿駅から半径500mの範囲を集計すると、2026年8月の1日平均は約85万人(20歳以上)でした。駅の利用者数とは数え方が違いますが、駅の周りだけで毎日これだけの人が過ごしていることになります。

出典:ギネス世界記録|Busiest railway station
出典:新宿区|2020(令和2)年国勢調査 従業地・通学地集計結果-新宿区の概要-
出典:KDDI Location Analyzer|2026年8月のデータ(全人口推計)

時間帯別に見る新宿駅の人の流れ

新宿の1日は、大きく4つの波に分けられます。

時間帯平日祝休日
朝(5〜11時)69,066人42,496人
昼(11〜15時)117,155人111,676人
夕方〜夜(15〜22時)122,257人102,797人
深夜(22時〜翌5時)24,095人21,286人
(※)新宿駅から半径500mの範囲に30分ごとにいた人数を、時間帯ごとに平均したもの(1日平均・20歳以上)。深夜はホテルや住宅にいる人も含んだ数字です。

・朝(通勤流入):平日は8時半ごろに約10.5万人の山ができ、区外からオフィスへ人が流れ込みます。テイクアウトのコーヒーや朝食などの需要が生まれる時間帯です。

・昼(ランチピーク):平日の12時ごろは約11.6万人が滞在し、西口・南口を中心にオフィスワーカーのランチ需要が集中します。回転勝負の時間帯です。

・夕方〜夜(会食・飲みピーク):平日は18時ごろに約15.6万人と1日の最多になります。仕事帰りの一杯や会食で、駅周辺全体の飲食需要がもっとも高くなる時間帯です。

・深夜(歓楽街需要):駅周辺全体では深夜1時に約1.3万人まで減ります。一方、歌舞伎町では1時の時点でも夜のピークの3割ほど(約7,600人)が残り、二次会・締めの一杯の需要が続く時間帯です。

自分の業態のピークタイムが、狙うエリアの人流の波と重なっているか、これが時間帯データを見るときの基本の問いになります。

たとえばランチ業態が夜型エリアに出店すると、家賃は夜のにぎわいを織り込んだ水準なのに昼の人流は薄い、というミスマッチが起きます。

出典:KDDI Location Analyzer|2026年8月のデータ(全人口推計)

曜日別・平日と休日の違い

新宿は平日と休日で人の構成が入れ替わります。

平日はビジネス層が中心、休日は買い物客・観光客が中心です。

駅から半径500mの1日平均は、平日の約90.4万人に対し、祝休日は約74.3万人です。祝休日は朝の通勤の山がなくなる一方、昼(11〜15時)の滞在人数は平日の9割以上を保っています。

重要なのは、エリアごとに平日と休日の差の出方が異なることです。新宿駅西口は1日の人数こそ平日が多いものの、昼(11〜15時)に限ると祝休日のほうが多く、平日に強いのは朝夕の通勤時間帯に限られます。

一方、商業立地の東口は、祝休日も1日の人数が平日とほぼ変わらない終日型です(平日約28.6万人/祝休日約27.2万人)。南口も祝休日の昼は平日より多く、歌舞伎町は祝休日のほうがわずかに多くなります。

定休日の設計や、平日ランチと週末ディナーのどちらを軸にするかは、この曜日特性から逆算するのが合理的です。

たとえば西口でランチ主体の店を出すなら、平日のオフィスワーカーだけでなく、祝休日の昼に増える買い物客なども取り込めるかがポイントです。逆に、祝休日も人が多いエリアで週末を休むのは、もっとも高い需要を自ら手放すことになりかねません。

出典:KDDI Location Analyzer|2026年8月のデータ(全人口推計)

エリア別の人流傾向(西口・東口・南口・歌舞伎町)

エリアごとの人流の「型」を整理すると、次のようになります。

新宿エリア人流の型人が多い時間帯中心となる層
西口通勤・買い物型平日の朝・夕方
休日の昼
オフィスワーカー
買い物客
東口終日型昼〜夜(休日も強い)若者
買い物客
観光客
南口終日型朝〜夜通勤客
買い物客
乗り換え客
歌舞伎町夜間型夜〜深夜会食
夜の遊興層

ここで強調したいのは、「駅全体の数字」ではなく「出店予定地の前を、狙う時間帯に、狙う客層が通るか」で考えることです。同じ新宿でも、通りを1本入るだけで人流は大きく変わります。

候補物件が見つかったら、その通りの人流を時間帯別に確認し、表の「型」と一致しているかを見るのが実践的な手順です。

参考までに、同じ広さ(半径200m)で比べた1日平均の人数は次のとおりです。

エリア平日祝休日
西口503,255人436,560人
東口285,522人272,197人
南口568,505人483,702人
歌舞伎町132,072人133,657人
(※)西口・東口・南口は各改札、歌舞伎町は歌舞伎町一番街を中心とした半径200mの範囲(20歳以上)。範囲は一部重なるため、合計しても駅全体の人数にはなりません。

出典:KDDI Location Analyzer|2026年8月のデータ(全人口推計)

【2026年9月】前月比と池袋駅・渋谷駅との比較

ここからは最新の2026年9月のデータで、前月からの変化と、池袋駅・渋谷駅との違いを見ていきます。

新宿駅の人流の前月比(2026年8月→9月)

新宿駅から半径500mの1日平均人数を、8月と9月で比べると次のとおりです。

区分8月9月前月比
1日平均(全体)846,688人794,998人−6.1%
平日903,823人875,701人−3.1%
祝休日742,804人655,601人−11.7%
平日のピーク(18時ごろ)156,310人146,628人−6.2%
(※)新宿駅から半径500mの範囲(20歳以上)。8月は平日20日・祝休日11日、9月は平日19日・祝休日11日です。

9月の人数は8月より約6%少なく、とくに祝休日の減り方が大きくなりました。8月はお盆休みで買い物客や観光客が増える時期のため、季節による差と考えられます。

時間帯の山の位置はほぼ変わらず、平日は9月も18時ごろが1日の最多でした。

出典:KDDI Location Analyzer|2026年8月・9月のデータ(全人口推計)

池袋駅・渋谷駅との比較(2026年9月)

同じ条件(駅から半径500m)で、池袋駅・渋谷駅と比べると次のとおりです。

項目新宿駅渋谷駅池袋駅
1日平均(全体)794,998人455,208人550,586人
平日875,701人503,482人593,882人
祝休日655,601人371,824人475,802人
平日のピーク18時ごろ146,628人18時ごろ91,302人18時ごろ111,763人
休日のピーク16時半ごろ112,337人15時半ごろ70,963人15時半ごろ103,630人
女性の割合約44%約44%約46%
20〜40代の割合約67%約69%約67%
(※)各駅から半径500mの範囲(2026年9月・1日平均・20歳以上)。ピークは30分ごとの人数がもっとも多い時刻です。

新宿駅の人数は、池袋駅の約1.4倍、渋谷駅の約1.7倍です。3駅とも平日のピークは18時ごろで、仕事帰りの時間帯に人が集まる点は共通しています。

一方、池袋駅は休日の人数が平日の約8割を保ち、休日のピーク時の人数も新宿駅に近い水準です。休日の集客を重視する業態なら、池袋駅も比較の候補になるでしょう。

出典:KDDI Location Analyzer|2026年9月のデータ(全人口推計)

【業態別】新宿駅の人流データの活用例3選

ここでは、実際の業態を想定し、ここまでのデータをどのように出店判断に活かすかを、以下の3つの例で紹介します。

  • 例1:ランチ主体の業態(定食・麺類など)
  • 例2:ディナー・宴会主体の業態(居酒屋・バルなど)
  • 例3:カフェ・すきま時間需要の業態

それぞれ詳しく見ていきましょう。

例1:ランチ主体の業態(定食・麺類など)

平日昼の滞在人口が多いエリア、つまり新宿駅南口や西口のオフィス街周辺が第一候補になります。ランチ業態は回転率が勝負のため、昼ピークの人流の「量」を最重視して立地を読みます。

行列がさばける動線と提供スピードが売上の上限を決めるため、店前通行量の多さがそのまま武器になるでしょう。逆に、昼の人流が薄い夜型エリアでは、どれだけ商品力があってもランチの回転は作りにくくなります。

例2:ディナー・宴会主体の業態(居酒屋・バルなど)

夕方以降も人流が落ちないエリア、新宿駅東口や歌舞伎町方面が候補になります。ポイントは、平日の仕事帰り需要と週末需要のどちらを主軸にするかです。

平日型なら会社帰りの動線上、週末型なら商業施設や繁華街の回遊動線上と、同じ居酒屋でも最適な立地が変わります。宴会需要まで狙うなら、オフィスからの帰宅動線と、団体客が入りやすい座席構成もあわせて検討したいところです。

例3:カフェ・すきま時間需要の業態

カフェは「量」よりも滞在時間の長さと休日の人流がカギになります。買い物の休憩や待ち合わせにも使われるため、商業施設や乗り換えの動線上にあるかどうかをデータで確認しましょう。

終日型の新宿駅東口・南口エリアとの相性が良い業態です。回転率が低いぶん、滞在の長さを前提にした客単価設計(セットメニューや追加注文の導線)がポイントです。

新宿駅の人流データを使うときの注意点3選

新宿駅での出店判断の精度を高めるには、データを鵜呑みにせず、以下の注意点を押さえておきましょう。

  • 注意点1:データの「量」より「質」を見る
  • 注意点2:賃料とのバランスで判断する
  • 注意点3:最後は現地で答え合わせをする

それぞれ詳しく解説します。

注意点1:データの「量」より「質」を見る

単純な通行量の多さだけで判断するのは危険です。その人流が、自分の店の客単価につながる層なのかを考える必要があります。

通勤の急ぎ足なのか、食事目的の回遊なのか。滞在目的と客層の質を読み違えると、「人は多いのに入店しない」立地を選んでしまいます。

同じ1,000人の通行でも、目的地へ急ぐ1,000人と、店をさがして歩く1,000人では価値がまったく違うのです。

注意点2:賃料とのバランスで判断する

人流が厚いエリアは、当然ながら賃料も高くなります。新宿駅周辺の平均坪単価は38,705円(2026年10月時点)と高水準のため、「人流あたりのコスト」で考える視点が欠かせません。

固定費を抑える手段としては、内装・設備を引き継げる居抜き物件の活用が有効です。

出典:飲食店ドットコム|新宿駅の店舗物件の賃料相場

注意点3:最後は現地で答え合わせをする

データは傾向をつかむ道具であり、最後の判断材料は現地にあります。

以下のような詳細情報は、現地でしか確認できません。

  • 店前の通行量
  • 人の歩く速度
  • 視認性
  • 信号や横断歩道の位置

データで候補を絞り、現地で確定する。この使い分けが、人流データのもっとも実践的な使い方です。

可能であれば平日と休日、昼と夜の複数回に分けて現地を見ると、データとのズレに気づきやすくなります。

新宿駅の人流データで狙いを定めたら「居抜きの神様」で物件探しを!

時間帯×曜日×エリアで出店の狙いが定まったら、次はその動線上で実際に募集されている物件探しです。ここで力を発揮するのが、居抜き物件を専門に扱うサイト「居抜きの神様」です。

内装・設備を引き継げる居抜き物件を選べば、初期費用を抑えつつ、データで見極めた立地に的を絞って出店できます。

データで絞り込んだ「エリア×時間帯」の条件に合う居抜き物件が出たときに、すぐ動ける準備をしておくことが大切です。

人流の厚い好立地は、募集が出るたびに出店希望者が競合し、あっという間に申し込まれてしまいます。あらかじめ会員登録(無料)をしておき、一般公開前の新着物件・未公開物件の情報をいち早く受け取れる状態にしておきましょう。

まとめ

新宿は、総量では日本最大級の人流を誇りますが、出店判断は「時間帯×曜日×エリア」の掛け合わせで行う必要があります。自分の業態のピークと人流の波が重なる場所を選べれば、新宿の集客力は最大の味方になります。

「量」ではなく「自分の業態に合う流れ」を選ぶことが、新宿出店の成否を分けるといえるでしょう。

狙いを定めた後の物件探しは、スピードが勝負です。まずは居抜きの神様の無料の会員登録で、情報を受け取る体制から整えてみてください。

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この記事を書いた人

広告代理店を退職後、SEOライター/マーケターとして独立。これまで、東京を中心にレストラン・カフェなど数多くの飲食店マーケティングに従事し、集客や店舗拡大(FC展開含む)に貢献。自身の経験をもとに、現在は移住先の宮崎県で飲食店を2店舗経営。

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